日ごと日ごとに




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一日一首を義務づけて
私がんてつの身の周りに起こったこと、ALSとの格闘?の模様、
季節の移ろい、世の中の出来事までをも、三十一文字に纏めて、
日記のつもりで短歌らしきものにしています、どうぞ、ご笑読下さい。

2006年11月、私達ALS患者が集まって、現在迄の各々の体験を
岩波書店より 「生きる力」(840円) として、出版しました。
購って下さい、読んで下さい、印税は全額ALS協会へ寄付されます。
「生きる力」 へのリンクはこちら


・・11年版は「短歌のページ」へ移動しました・・


12年12月31日(月)
 一年を終えるにあたり想ひ馳すヘルパー騒ぎに終始せしこと

一年を闘ふことにことを欠きALS(やまひ)にあらず介護士さんとは

一年を兎にも角にも息災にこの日迎えしことに感謝す

来る年の事など云ふまい今宵見る夢にあしたがきっとあるはず


(平成24年は今日でお仕舞いとなりました。
私のこの一年は明けても暮れてもヘルパーさん騒ぎ。
一難去ってまた一難状況が現在も続いていることは否めません。
と、今年もまた愚痴に始まって愚痴に終わるという体たらくでした。
それにも関わらず皆々様には、足繁くお越し下さり誠に有難うございました。
どうぞ佳いお年をお迎えになりまして、来年もこちらをご訪問下さいますようお願いします)

12年12月30日(
 厨より大根きさむ音のしてなますを作る女房の晦日(つごもり)

なます手に正月準備はこれだけと我の介護に精だす女房


(酢の物大好き夫婦の一方がダウンして3年、それでもこれだけは買ったものでは駄目と、
お正月料理の一つ「大根と人参のなます」を「作りすぎちゃったぁ!」そうです。
注連縄もお供え飾りも無い正月ですが、孫娘二人が来て賑やかになります。)

12年12月29日(土)
 新入りのヘルパーさんに口パクで仕事をたのむことに疲れし

(何時ものことですが、
ヘルパーさんの交代はゼロからの出発になりますから大変です。
この1年間ずっとこの繰り返しでした)

12年12月28日(金)
 正月の九日までは来ませぬとカニューレ替えし医師はそそくさ

四日まで看護婦さんは来ませぬと今年最後の仕事に励む

私らは暮れに正月お盆さへ働きますよとヘルパーさんは


(4日が出勤日でなかったら!と公務員を代表するサラリーマンの大合唱が聞こえてきます。
そんな今日の夜、7時のニュースで帰省ラッシュが始まったと報じました。
4日を休日とする企業が数多くあるようで、9連休です!と笑顔がはじけていました。
そして我が家では、訪問医の先生が明日からお休みで、定期診察日の9日(水)迄来て
貰えない一方、看護婦さんは、4日に来てはくれますがその後2連休と、矢張りお休みモード。
そんな窮地を救ってくれるのが、盆も正月も無い!と仰るヘルパーさんに女房殿です)

12年12月27日(木)
 脈をとる手の冷たくてその余り身ぶるい一つに長ける冬しる

(布団の中へもぞもぞと入ってきた手が・・・・・は小説の世界にお任せして。
バイタルから始めますよ!、と看護婦さんの手が私の手首をまさぐって
そのポイントを押さえたときの冷たさったら、思わず身ぶるいです。
外は寒そうですね? 寒いというより痛いですよ!。どうりで!)

12年12月26日(水)
 今年初「佳いお年を」と帰りゆく看護婦さんに「貴女(あなた)も」とおくる

(クリスマスが終わったとたんにもう越年のご挨拶です。
曜日ごとにヘルパーさんも同じく担当者が異なりますので、
これからは大晦日の25時まで、戴き、返すことになります。)

12年12月25日(火)
 クリスマスとは何ごとぞあの騒ぎ、仏教徒われ戸惑うばかり

明日からは歳末喧騒はじまりて新年迎ふ日までつづかん


(イルミネーションに彩られた街をゆく人々の笑顔が、デフレとか不景気など
どこ吹く風と言わんばかりに明るいものでした。今日はさぞやキリスト教会は
クリスチャンでごったがえしていることと思いますが、はて?はて?はて?。
明日以降は、門松をはじめに正月用の飾りその他へと一気の模様替えですね)

12年12月24日(
 活きている証に出すごと年賀状を投函なしてほっと息吐く

(なかなか夫婦二人が揃っての纏まった時間が取れないままに、やっと今日!出来ました。
これで多分!遅くとも元日中には、皆々様のお手許に届くこととほっと一息吐きました。
ALSを罹患して約15年、沢山の友達を失くし、沢山の新しい友人が出来ましたが、
年賀状の遣り取りだけの友人知人もいますので、活きてますよ!を届けています)
(生きて・ではなく・活きて・とは?、寝たきり・ではなく・活動してる・です)

12年12月23日(
 幾種かの薬を注入(い)れてかずかずの軟膏を塗り冬と闘う

(薬の全部を粉にして水に溶き「胃ろう」を使って直接胃に入れています。
食事もそうですが、味も匂いも皆無ですから気楽ですが虚しいものです。
服用薬は7種を常用し、塗布薬も7種を症状によって使い分けています。
これ全てが宿命と諦めてますが、お蔭さんで無事に越年できそうです。)

12年12月22日(土)
 ヘルパーの交代劇は筋書きが有るに無きごとぎくしゃく進む

有終の醜
(しこ)を飾りしヘルパーは特技の遅刻に悪びれもせず

一人辞め一人入りしてこの一年ヘルパーさんに泣かされどうし


(これほど平気で、遅刻を繰り返しても平気の平左を決め込む事業所及びヘルパーには、
正直!呆れました。絶対にを何度も口になさっておきながらの醜態ですから尚更です。
それにしても酷い一年で、明けても暮れてもヘルパーさん騒ぎで正直疲れました!。)

12年12月21日(金)
 黄落を根方にしきつめイチョウ樹は冬至の空にさむざむと起つ

落葉を雑木林はふかふかと敷き詰む冬至の光が丘に




(どんよりとした寒さが身にしみましたが、多種類の野鳥の鳴き音には癒されました)

12年12月20日(木)
 欠礼状一枚のみに想ひ馳す皆々様は息災におわすや

(毎年の事ですが年末になると「年賀挨拶の欠礼状」なるものが届きます。
それもかなりの軒数で心を傷め、哀悼の意を奉げたりしたものですが、
今年は今日現在、友人からの一通だけ、と云う事は皆さんが、大過
なくこの一年をお過ごしになられたことと察し安堵しております)

12年12月19日(水)
 肉芽焼く電気メス手に医師の云うウインクしてね痛かったらと

焦げくさき臭いに痛み息さえも苦しき施術は出血ともない

カニューレを交換するたび想ひゐきこの穴埋める時ぞ待たるる


(カニューレの定期交換は宿命だそうですが、それに伴う肉芽の切除もこれまた宿命。
今日は久し振りに電気メスを使っての切除と云うより、削除と言ってもいいほどの
もので、ほんのちょっぴりですが大変さを味わいました。お蔭さんでスピーチバルブ
装着時の息の通りが良くなったようで、言葉が心なしスムースになったようです)

12年12月18日(火)
 足裏は大地を踏み締むものなるに吾は介護ベッドのボードを踏みぬ

(自分ながらに・・・・・情けない歌ですが、これが現実です)

12年12月17日(月)
 主権者の四割ほどが棄権せし衆議院選むなしさのこる

十二党、諸派に無所属の乱立に民意は戸惑い権利放棄か

主権の座から蹴落とされどん底にねまる民主党
(みんしゅ)の溜息あまた

最低の投票率に終わりたる衆議院選挙
(せんきょ)は自民党(じみん)ひとりが笑う

原発に領土、雇用に福祉まで借金王国をどこへみちびく


(総務省発表の最終投票率は59.32%で、自民党を政権の座から追いやり、民主党政権を
誕生させた2009年の総選挙の投票率69%を大きく下回って、新たに1035万人が
棄権したことになるようです。余りにも党派が多過ぎて、判らんよ!、ああ面倒だ!
ええぇい!自民に入れとこ?的投票行動の結果が、今回の自民圧勝、民主惨敗に
なったものと私は思います。が穿った見方をすると、自民党が造った大荷物が
余りにも重過ぎて、へたった挙句に自民党に「突き返した」とも云えます)

12年12月16日(
 恒例のメンテナンスを傍観す吾のパソコンは変身途上

「ぱそぼらん」さんに甘えて今があるALSとのパソコンライフ


(私のパソコンは、「ぱそぼらん」の3人さんと「ICT救助隊」の3人さん
の手によって、管理をして戴いています。今の私からパソコンを取ったら、
発狂してしまうんじゃぁないかと想はれるほど依存していますが、
自分では何んにも出来ずに、教わった範囲でウロチョロしてます)

12年12月15日(土)
 「独り立ち」をなんと心得るスタートからはちゃめちゃなるぞヘルパー君よ

(こればかりは、ご本人の「仕事」に対する姿勢、覚悟でしょうから・・・・・。)

12年12月14日(金)
 四種もの投票用紙を郵便に託し権利を行使す病む吾は

(今回の投票は、東京都知事、衆議院議員小選挙区、同比例区の選挙、プラス
最高裁判所裁判官国民審査が行われますが、私は例によって女房の代理記入
で今日投函しました。今回は考える事が沢山あって随分と悩みました。
果たして?どのような結果が出、どのような政府になるのやら、
と興味深々ですが、最高裁判所裁判官国民審査は、過去に
一人も罷免された人がいないと聞くと虚しい限りです)

12年12月13日(木)
 (きん)と呼び金(かね)とも呼ばるものありて泣いて笑ひて怒り喜ぶ

  

(日本漢字能力検定協会が、全国から公募して一番票が多かった漢字が「今年の漢字」と
して発表されるようですが、今年の
「金」には良くも悪くも納得です。見事だった
金環日食に始まって、ロンドンオリンピックの金メダリストは勿論ですが、
柔道男子が取れなかったのも
「金」でした。ips細胞でノーベル賞を
受賞なさった山中京大教授も、
金メダルを胸に誇らしげでした。)

(一方!お
「金」の方は、政府の財政難による消費増税の導入、クローズアップされた、
国民個人が資産としてお持ちの1500兆円も
お金です。振り込めや、
手渡しでの詐欺も
大金が騙し取られ沢山の方々が泣きました。
最後は大晦日のジャンボ籤の一等
6億円もの「大金」です)

121212日(水)
 姪っ娘の結婚式に女房は歯まで治療し嬉々と出かけぬ

(昨晩の歯磨きで、取れてしまった!と云う奥歯に被せてあった物を、
急遽!治療して貰って出かけましたが、「美味しいもの戴けないでしょ」ですって)

十二十二月の十二日三つ並びで師走も半ば

(2012年12月12日と、12が3っつ並んだだけのことですが、
西暦の年月日が同じ数になる日はもう22世紀までありません。)


12年12月11日(火)
 一年を夢見しままにジャンボ籤、タンスに寝るを起こし売り場へ

矢張りかと見果てぬ夢と知りながらジャンボ籤奴の売り場へ並ぶ

連番とバラを各々十枚づつ夢で包んでタンスに寝かす


(ジャンボ宝籤で見る夢は、私のみならず皆さんも、一攫千金ならぬ「億金」だと思います。
特に今年の年末ジャンボは、一等前後賞を加えて6億円と云う超々ビッグな夢です。
まあ6億なんて云いませんので、せめて1億円でも中ればなあと買ってます。
そしてタンスへ仕舞い込んで1年間!、見果てぬ夢を見続けています)

12年12月10日(月)
 師が走る国会議員のセンセイは椅子を求めて寒空をゆく

慎太郎知事抜けぽっかり空きし椅子取り合ふ候補の声に張りなく


(東京は衆院と都知事のダブル選挙となって喧しいことです。
あと一週間の辛抱ですが、衆院は小党の乱立で近来にない混迷選挙となっています。
一方!都知事選は9人の争いとなっていますが、例によって泡沫候補が数名いて
顰蹙をかってますが、争点がクローズアップされないままに盛り上がりません)

12年12月9日(
 まめかね!と挨拶交わす友のきて故郷出雲の話に耽る

(女房を加えて4人のささやかな忘年会です。数年前までは6人だっんですが、
2人が相次いで亡くなってしまい寂しい限りです。でも彼、彼女の話をする
ことが供養になるんだからと、ひとしきり話が弾みましたが、故郷出雲の話
にも花が咲いての6時間でした。当に、故郷は遠くにありて想うもの、です)
(まめ=元気・まめかね=お元気ですか。出雲弁です)

12年12月8日(土)
 去る人と来る人数多ゴチャゴチャと吾のヘルパーは根無し草ごと

根着かずに去りゆくヘルパー押し並べて「己」の都合を優先なさる


(抜ける!と仰ってる2事業所の3人さんの替わりに、新規の1事業所を加えた
5人のヘルパーさんが、同行研修に入ったりこれからだったりして大騒ぎです。
この騒ぎさへ無かったら!安穏とした暮らしが出来る筈ですが、こればっかりは)

12年12月7日(金)
 宮城沖マグニチュード7,3と聴ひて身構えあの日を想ふ

あつものに懲りたか放送各局は震度5弱を延々と報ず

スワッ!逃げろ!津波こぬまま警報に脅えて過ごす二時間余り


(本日午後5時18分頃、東北から関東にかけて強い地震があり、東北各県で震度5弱の揺れを
観測した気象庁は、宮城県太平洋沿岸に約1メートルの津波が到達する恐れがあるとして
津波警報を発令しました。が!鮎川に1mの津波が来たのを最高に殆どの沿岸に
幸いにも津波らしい津波が来ないままに解除されました。この間、NHKを
代表とするテレビ各局が挙って津波情報を流してましたが、NHKは
政権放送を中断してのことですから、今頃対策に大わらわでしょう)

12年12月6日(木)
 介護とは「将棋」のように介護士を遣い廻して成り立つようだ

介護士は「碁石」のように裏表なくてまあるいお人がいいね


(将棋は20駒づつ計40駒で指す日本古来のゲームですが、特徴的なのは取った相手の駒を
自分の兵士として使えることです。介護の世界もしかりで、限られたヘルパーさんを各
事業所が取り合って、遣り繰りしてるのが現状ですが、そのヘルパーさんは一向に
増える事なく、将棋のようにあと一駒(人)あればなあ!と頭を抱えてます。
そのヘルパーさんは、歌のような人プラス「仕事意識」及び「責任感」を
お持ちの方であって欲しい!と、新人さんが来られる度に願ってます)

12年12月5日(水)
 絶対に穴は空けぬと豪語せし介護事業所は早々に退去(ひ)

(週二日で計13時間を二人で受け持ってくれてた介護事業所が、
正味4ヶ月でギブアップです。まあバスと電車を乗り継いで片道
1時間半もかけて来てくれるのは有難いんですが、最長で2時間半
の遅刻を計5回もなさった、のを見る限り、無理をなさってたんでし
ょうが、あれ程、穴は空けません!迷惑はかけません!と仰ってた口で
辞めるので、替わりの事業所を探してくれ!には開いた口が塞がりません)

12年12月4日(火)
 シンシンとエアーマットの冷たくて上掛け三枚かぶるに寒し

(介護用のエアーマットを蓐瘡(床擦れ)予防の為に使ってますが、
冬になって私を取り巻く空気が冷えると共にエアーマットも冷たさ
を増してきました。ビニール製?の円筒を身の丈分だけ並べ、交互に
空気が出入りして硬軟をつけることで床擦れを予防してくれてるようで
すが、冬になると折角温まったのが排出されて、替わりに部屋にある冷たい
空気が入ってきて身体を冷やしてくれます。かと云って20帖の暖房は無駄ですし)

12年12月3日(月)
 筋ジストロフィー(やまひ)を得 失くせしものを数えてはならぬと春山満は説きぬ

(ご自身の得病経験からの「覚悟」でしょうが、失くしたものに未練を残さないで、
前を向いて行こう!と己に言い聞かせて今があると、介護用品専門の会社を
興され、ご自身は車椅子に座ったままでお付きの人に全てを遣って貰っ
ての生活のようですが、24歳より進行性筋ジストロフィーを発症し、
現在首から下の運動機能は全廃。とのことですが・・・車椅子に
シャキッ!と座れ、言葉は勿論!呼吸も健全・・不思議です)

12年12月2日(
 待ち人の来られぬままに日の暮れてそれでも今かと我は待ちゐる

(♪待ぁ〜て〜ど暮〜らぁ〜せぇ〜ど来ぉ〜ぬひぃ〜とを〜♪)

12年12月1日(土)
 師走とふ気忙しき月訪れて予定表などさいど確かむ

(年末年始のヘルパーさん事情を考慮して、組んだ予定の確認をするのは勿論ですが、
歳暮、年賀状、その他の手配に来客の応接、
を私は女房の相談に応じるだけですが気だけは焦ります。)

12年11月30日(金)
 黄葉(き)に染まり紅葉(あか)に染まりて木枯らしに背を押されゆく光が丘

冷え込みは師走のそれと報ぜし日日暮れの早き霜月のゆく




(光陰矢のごとし!言い古されてて今更ですが、ほんとうに月日の経つのは早いものですね。
今年の紅葉もこれで観納めです。それにしても箱入り爺にとっての北風はきつかったです。)

12年11月29日(木)
 万能を謳ふips細胞を知れば知るほど夢は遠のく

不治難病
ALSは手強くてips細胞(アイピーエス)も足踏むばかり

(主治医による定期診察を受ける為に大学病院へ行ってきました。
と云っても診察はハイハイハイで終わり、その後は約30分、今話題のips細胞が
ALS患者の救世主に成り得るか否かを質問しました・・・が、否定的なお話ばかりでした。
研究動物もネズミ迄なのでねぇ、と遺伝性のを2度も強調されたのが印象的でした。
ああ!已んぬる哉)

12年11月28日(水)
 介護士ゆ「大事な宝」を「受け取る」とのたまう御仁の母上(はは)は世に無し

(デイケアから送迎バスで帰ってこられた母上を「受け取る」に驚いて。)
(不思議です。私の看、介護関係者18人プラスその他4人に訊いたところ、
全員が「そんなこと云わないし、云ってる人を見たこともありませんよ」でした。
この歌の主人公は「世話される側の人はそう取られますか」と、どうやらご自分は介護
する側の目線で物を云ってらっしゃるようですが、だとしたら尚更の事!「大事な宝」と仰る
母上を、物扱いされる事に違和感を覚えます。その母上は、とっくに亡くなられたそうですが。)
「受け取る」を辞書で引いてみました。
1) 受けて取る。渡されたものを受け収める。「手紙を―・る」
2)人の言葉や行動などを自分なりの判断で解釈する。また、納得する。
3)「話を額面どおりに―・る」「善意に―・る」

と、ありました。介護されてる私のみならず、22名の看、介護関係者
及び辞書にも「受け取る」を使わない事が明白になり安堵しました。)

12年11月27日(火)
 痰に咽せヘルパー呼ぶに姿なく二時間半を苦しみ耐えぬ

隣室に待機なさりしヘルパーは日頃の疲れか熟睡されしと


(寝付いたのが1時ちょっと過ぎで、咽て目が覚めたのが3時少し前、
それから待つこと約3時間、5時39分にやっと起き出して来てくれ
処置をしてくれましたが、問題は呼び鈴の不発!どうやら乱雑に扱った
為に接触不良となったようでした。寝る前に必ずする事になってるテスト
は、遣りました!、だそうですから不思議ですが、辛〜い辛い!3時間でした)

12年11月26日(月)
 自らを八方美人と言い放つ御仁の意思は鉄より固し

(「八方美人」=だれに対しても如才なく振る舞うこと。また、その人。
だそうですが、その実、固い意思をお持ちの方で、他人の助言など聴く耳をお持ちではありません。
それにしても、自らを、私は「八方美人」です!。には呆れました。)

12年11月25日(
 大相撲,男女ゴルフの惨敗に,フィギュアスケートで溜飲さげし

(大相撲九州場所は例によってモンゴル出身横綱、白鵬の23回目の優勝で千秋楽となりました。
例によって・を何度も云わせないでくれ〜!ですが、日本力士の優勝は当面は無理のようです。
一方、男女のゴルフも例によって韓国出身選手の優勝揃い踏みです。今年も呆れる程勝たれました。
が、NHK杯フィギュアでは、男女共に金銀を独占すると云う偉業を達成しましたのでやれやれです)

12年11月24日(土)
 スパコンを駆使せし予報を覆す、エルニーニョ消え厳冬よぶと

(エルニーニョ現象が終息したために、東日本も例年どおりの寒い冬になる、との予報が出ました。
前回の予報では「暖冬」でしたのでドンデン返しですが、果たしてどのような冬になりますやら。
それにしてもです、観測網にスパコンを駆使してさえもこれですから長期予報は難しいんですね)

12年11月23日(
 デイケアゆ帰りこられし母君を「受け取る」御仁の短歌(うた)の哀しき

(ご自分のお母様が「デイケア施設」から送迎バスで帰って来られた時の様子を、
短歌に詠まれましたが、「母を受けとりぬ」とまるで「物」扱いだったもので
すから、幾らなんでも「受け取る」は拙いでしょう、と「介護をされてる」私の
立場から苦言を申し上げましたが、全くとり合って貰えず寂しさ一杯です。)
「皆さんのご意見を、gantetsu@aioros.ocn.ne.jp へお知らせ下さい」

12年11月22日(木)
 十九歳(じゅうきゅう)のヘルパー君はベテランの指示に従うハイ!ハイ!ハイ!と

独り立ちする日待たるる新人のヘルパー君を親の眼で観る


(来年早々に成人となる男性ヘルパー君が、ベテランさんと一緒に来ての研修中です。
今月始めに「介護士2級」免許を取得したばかりのほやほやの新ヘルパー君です。
未だ8回8コマだけの仕事の流れを見てる程度ですが、どう成長してくれるか?
と、期待半分、心配半分で見ています。なにしろ全くの未経験者ですので。)

12年11月21日(水)
 前向きに生きろと背押され振り向くに人影なくて北風の哭(な)

(ノーコメントとさせて戴きます。ご判読下さいますように。)

12年11月20日(火)
 ばば四人(よたり)「なかよしこよし」と銘打ちて駄弁る集ひに妻は出かけぬ

(結婚前に勤めてた会社で同期で同僚だった4人が、何時の頃からか集まるようになって
今では5月と11月の2回を、食べて、駄弁り、買うの数時間を楽しんでいるようです。
お歳がお歳だけに愛だ恋だの話は売り切れだとは思いますが、女三人寄ればなんとやら、
ですのに4人ですからねぇ、ああ疲れたぁ〜!と帰ってくるのも肯けると云うものです)

12年11月19日(月)
 早々と歳暮の届く息子よりベッド周りのメンテナンスの

(息子には、私や女房の生活環境の保守点検のみならず、新規設備もして貰っています。
昨日は、吸引器の騒音軽減、照明器具の交換と新規設置、テレビ用イヤホーンの新設、
パソコンのメンテナンス、その他種々をやって貰いましたが、費用は全てを息子殿が
出してくれ、技術料及び人件費込みで「歳暮」として受け取れ、と帰ってゆきました)

12年11月18日(
 木枯らしが吹いたよやっとの一号が公孫樹もえたつ練馬の街に

(やっと!練馬にも木枯らし1号が吹いたとの発表がありました。
去年より23日も遅い冬の到来ですが、季節的にはむしろ妥当で、
去年が早過ぎたと考えたほうが当たっているものと思います。)

12年11月17日(土)
 詐欺師さへ電話一本よこさない土曜日にゐるALS(なんびょう)に臥し

(外は大雨、家の中はどんよりとした重〜い空気が澱んでいます。)

12年11月16日(金)
 明日からの糧を失う衆院解散(かいさん)にバンザイ三唱なさる不思議よ

バンザイを三唱なさりて衆院解散
(かいさん)を歓ぶ議員の背中の寂し

乱立す政党あまたの衆院選挙
(せんきょ)戦、明日知れぬ身は右往左往す

(野田佳彦首相は今日16日午前の閣議で解散を宣言し、全閣僚が解散書類に署名した後の、午後
3時50分に始まった衆院本会議では、横路衆院議長が解散詔書を朗読して解散を宣言しました。
さあ大変!です。肝心の民主も自民もガタガタ状態のところへ、維新の会と太陽の党が
殴り込みをかけてきました。早速!選挙に向って動きだしたようですが、どうなりますやらです。)

(民主党・自由民主党・公明党・みんなの党・日本共産党・きづな・社会民主党・
新党大地真民主・国民新党・たちあがれ日本・新党改革・新党日本・減税日本・
国民の生活が第一・改革の志士・維新の会・太陽の党・みどりの風・計18党)

12年11月15日(木)
 カーテンを冬バージョンに取り換えてそれを待つ間の秋陽愛しも

(重い腰をあげて(女房が)、やっと厚手の保温を兼ねたカーテンをセットしました。
夏用のレースのはそのままにして、日中の直射日光を遮り、陽が没ちると二重の保温です。
今日などは二枚とも開け放って、天然暖房をありがたく頂戴しました。)

12年11月14日(水)
 促され尻を叩かれ衆院解散(かいさん)を口にす野田総理(そうり)に木枯らしきつし

(遂に!と云いますか、やっと!と云いますか、今日の党首討論で、突然!
「この週末の16日にでも解散します」と言い切りました。
歓んだのは自民、維新の会、太陽の党あたりだと思いますが、無様を絵に
描いたような状況でしたので、「致し方無し解散」とでも命名しましょうか。
そして日程は・12月4日公示に16日投票、この日は都知事とのダブル選挙です)

12年11月13日(火)
 不毛なる議論に終始す国会中継(ちゅうけい)をイライラ視てる大相撲(すもう)は未だかと

(本会議ほどではないにしても、衆議院予算委員会もすっかり形骸化した感があるやに思われますが、
各党委員の同じような質問が続いたりすると、またかよぅ!などと文句を言いながら視てますと、
けっこう面白いものです。そんな中で今日の傑作は週刊誌の記事を引用して追及しようとした
委員が、政府側から、私流に云わせて貰うと、「そんなものが信用出来るか!」と突っぱね
られてしどろもどろになった委員には呆れて口あんぐりでした。何れにしても解散が直ぐ
其処まできてることは否めないようですね。本当は問題が山積してるこのタイミングで
遣るべき事ではないんでしょうが、支持率が20%を切っては、もう後がありません)

12年11月12日(月)
 腹の立つことばかりなり吾の暮らし、などと落ち込む己に腹立つ

(独り言です、ご容赦を <m(__)m>)

12年11月11日(
 初日から空席だらけの大相撲かど番大関ふんとう虚し

(日馬富士が横綱になって初めての場所だと云うのに、福岡十一月本場所初日はガラガラの観客。
その相撲は5人の大関中3人が初日から黒星発進。これで優勝は二横綱のどちらかでしょうね)

忘れゐし優勝なして涙するゴルフの石川遼(りょう)も人の子なるや

(丸二年振りの優勝。21歳でのツアー通算10勝達成は、日本ツアー史上最年少記録のおまけ付き。
ファン待望の優勝でした。決まった直後に、男性とハグをしながら流した涙が印象的でした。)

優勝を譲るを美徳と女子ゴルフ日本のファンを忘れてござる

(それに引き替え女子ゴルフはいけません。有村智恵がトップを走ってましたので、安心して
観てたら最後に追いつかれてのプレーオフ、結果は隣国の選手に勝を譲ってのジ・エンドでした。)

12年11月10日(土)
 介護士は脳梗塞を克服し仕事の虫が蠢きはじむと

励ましの言葉それとも復活の祝ひ言葉かかけるに迷ふ


(6月の9日に小脳梗塞でダウンされ、入院治療の後、自宅で慣らし生活を
なさってた私の主力ヘルパーだった方が、今日顔を見せに来てくれました。
既に、軽い仕事を始めてるようですが、私のところへ云々は聞かれず終い。
無理を云っても詮無いことでしょうから、その時を気長に待つ事にします。)

12年11月9日(金)
 青のよし黄色またよし秋長けし光が丘ゆく吾の目奪ひぬ



(この青空、この公孫樹黄色が・・・・・ってます)

12年11月8日(木)
 病欠と新規二人の介護士が入りますよに嬉しい悲鳴

(こんな事があるんですねぇ?、あれほど鉦や太鼓で探しても
「居ません!」でしたのに、この度二つの事業所から直ぐにでも
入れます!、との嬉しい知らせがある一方で、病欠されてたベテラン
のヘルパーさんが、近日中には復活出来そう、との情報が転がり込んで
きました。実際に働いて貰えるまでは紆余曲折・・・色々あると思いますが)

12年11月7日(水)
 立冬の声きくきょうは秋たけて茜に染まる夕映えに酔う

長けし秋楽しむ術をもたぬままインフルエンザのワクチンを打つ




(もう立冬です。秋まっ盛りなのに冬はないものですが、
例年どうりにワクチンを打って貰い、インフルエンザを拒絶する準備OKです)

12年11月6日(火)
 「資格」とうハードル二つに遮られおいらの介護士未だ揃わず

(「痰の吸引」と「人工栄養注入」作業は、医療行為だ!
と云う事で、この度!二日間の講習を受け、試験に合格した者だけが「資格」を
得て介護現場で働ける!、と云う、とんでもない「制度」を義務づけてくれました。
けど!患者の家族がやる場合は無資格OK!、「医療行為」だからとハードルを高く
しといてこれですから何をか云わんやです。でも今日、資格が取れ次第に入ってくれる
と云う、事業所が名乗りを挙げてくれました。次回の講習会の予定が未だに決まってませ
んので何時になるやら?てすが、少〜しずつですが先が見えてきたような安堵感を覚えました)

12年11月5日(月)
 5度8分,72回,に,95%(きゅうじゅうご)、64,に,105,で活きてる

(今日の朝11時の、私の体温、脈拍、血中酸素濃度、血圧の下と上の数値です。
上記数字は、私が息災であることを示すバロメーターです。
でも!身体を動かすことは出来ません。)

12年11月4日(
 他人(ひと)のする試合に一喜一憂す、駅伝、ゴルフ、体操三昧

(予定していたお客さんが、
風邪を引いたからと直前キャンセルされましたので、
テレビ三昧となりました。
第44回全日本大学駅伝対校選手権は駒大が優勝し、上位6校が翌年のシード権を獲得。
女子ゴルフミズノクラシックは、ステイシー・ルイス(米国)が7打差を大逆転で優勝し、
第66回全日本体操競技選手権大会は、世界に冠たる美技に酔い痴れて一日が暮れました)

12年11月3日(
 介助者が手に負えないと投げ出して吾の外出は幻と消ゆ

(3度目に、不注意によるちょっとしたトラブルを起こした事を理由に「私には出来ません」と
降りてしまった!とサ責さんが断わってきました。30代後半の男性ヘルパーでしたが、
仕事を自分で選べる、嫌な仕事はやらないでも勤められる環境って凄いことです。
この男性の前に、一回だけ着いてきてくれた女性ヘルパーは、真夏の暑さが
辛い!と止めましたが、暑いのは練馬駅迄の往復と光が丘公園内の陽が
照りつける数か所ですが、そこは足早に通り過ぎて殆どがこんもり
とした森の中をそぞろ歩くだけ、真夏の外が暑いのは当たり前
で、仕事を受けた時点で判りきった事ですから不思議です。
従来から頑張ってくれてるヘルパーさんは中年の女性
ですが、一人では危険を伴う、を考えて気切後は
二人体制が必定となり、今に至ってますので
居ません!となると・・泣き寝入りです)

12年11月2日(金)
 ベテランを自負なさりしが介護士は吸引試験に大汗まみれ

(やっとです!やっと今日新規のヘルパーさんが「吸引」と「経管栄養」の
試験を受けてくれました。当然と云いますか何れもが合格!、これで行政の目
を気にすることなく、仕事に精を出して貰えます。それにしてもです、何を意図し
てこのような制度を作り、患者や家族は勿論!介護事業所及びヘルパーを虐めてどう
しようと云うんでしょうか?。事故が起きたという話を未だに聞いたことはありませんし
実に不可解ですが、今日の合格で、頼れるヘルパーさんが一人増えたことは有難いことです。)

12年11月1日(木)
 風邪をひき咳きこむ妻はうつすからなどとほざいて遠巻きにゐる

(一週間ほど前から風邪かなぁ?コン!コン、とやってた女房殿が、
昨日をピークに落ち着いてはきましたが、今日も咳が止まらない
ことをいいことに、必要最小限の事しかやってくれずに遠巻きに
見ています。なんでも風邪がうつるのは咳からそれも出始めの頃
が危ない!そうですから、マスクさえすれば大じゃなくって丈夫
だと思うんですが、私を思ってのことでしょうから有難いことです)

12年10月31日(水)
 十月をけふで仕舞ひて早々に年賀はがきのことなど想ひき

散々な日々を過ごし来思ひ馳す ああ神無月うべなえるかな


(早いですねぇもう10月が終わってしまいました。
明日一日からはもう年賀はがきが発売されるそうですね。
私にとっての10月は、救いの神様もお留守で散々なものでした)

12年10月30日(火)
 ニュース読むアナウンサーの背景に秋の夕焼け映す大川

(夕方4時55分からのNHKニュースのスタジオ風景です。
天気がはっきりしないのに、夕空の底がほんのり焼けてましたが、
この歌は、昨日の一段と美しかった夕焼けを思い出して詠んだものです。
皆さんも一度ご覧になって下さい、良く晴れてると富士山のシルエット迄が
参加して、ビル群を従えて流れる大川の水面に映る夕映えを引き立ててくれてます)

(時代劇に出てくる大川とは=隅田川の通称で東京を流れる隅田川の下流部を云い、
東京北区の新岩淵水門で荒川から分岐し、新河岸川・石神井川・神田川・日本橋川
などの支流河川を合わせ、東京湾に注ぐ全長23.5kmの一級河川だそうです)

12年10月29日(月)
 近畿地方に木枯らし一号吹きし日は、練馬のベッドにぬくぬくと居る

(去年より4日遅い木枯らし1号だったようですが、こちらでは強めの北風が吹いたにも
関わらず、気温が23℃以上あった為に宣言を見送ったようです。去年も一昨年も
10月26日だったんですが、この分では今年は大分遅くなりそうですね)

12年10月28日(
 ハイどうぞ!合図に放てば尿ビン奴が背伸びをなして慌てふためく

放尿の快感を得るまでもなく股間の濡るる事故に泣かさる


(やってくれました!。OKが出ましたので、始めたとたんにコトン!って
感じでビンの口が上を向いて、私のジャグチがあらぬ方向へ放水を始めました。
勿論!直ぐにジャグチを締めて止めましたが、時すでに遅くマットまでを濡らして
総取っ換えです。不安定な処へシビンをセットして手で支持しないままOK!はない
でしょう。呆れると共にあ〜ぁ!感が募りに募って、イライライラが一向に治まりません)
(尾籠な歌及び話でご免なさい)

12年10月27日(土)
 イライラとイライライラとイライラとイライライラが暮れてもつづく

(何にイラついてるか?ですって、
それを詠っちゃうと終わっちゃいますので、
こんな歌になりました。)

12年10月26日(金)
 身の裡に澱む怒りを蒼空が清けし青さに染めくれし秋

(無風快晴にして気温は22℃、絶好の散歩日和に恵まれましたので、
光が丘公園へ行って青い光のシャワーをたっぷりと浴びてきました。)


新品の車椅子めを新人のヘルパー君が操るに乗る

12年10月25日(木)
 都議会に辞表を叩きつけ八十歳(はちじゅう)の慎太郎は喚く若者よ起て

新党を仲間と立ち上げ国政にと咆える慎太郎八十歳
(はちじゅう)にして

(遂に石原慎太郎都知事が動き始めました。都知事の任期を2年有余残しての突然の辞任
のみならず、国政に打って出る!と息まいています。齢80にしての出馬であることを
考えると、今の野田政権の不甲斐無さによるところ大だと思いますが、善し悪しは別に
してその意気たるや見上げたものです。何れにしても、野田総理云うところの衆議院の
解散が近い内に、とのこと、果たしてどのような政府が出来、この窮状を救ってくれる
のかを期待の目を持って成り行きを見守りたく思います。若し!80歳の総理が誕生し
たら、満77歳の鈴木貫太郎第42代内閣総理大臣を抜いて歴代トップとなりますが。)

12年10月24日(水)
 新品の呼吸器よりの大気吸う何も変わらぬ何時もの息を

(今日は、業者が定期交換してくれた人工呼吸器を、訪問医師立ち会いの元で
試運転しましたが、当然の事ながら旧器と同じ無味無臭の空気が、
これもまた同じリズムで入ってきて癒してくれました)

12年10月23日(火)
 勉強をしてきました!とう看護学生(がくせい)の疑問に二人で答えを探す

頼もしき看護学生の研修にALS
(やまい)を曝す価値を見い出す

(今日の学生さんは意欲的でした。先ずはメモ帳を手にしてたこと、それには細かい字が
びっしり書いてあり、イラストも添えてあって何かを学ぼうとする姿勢が顕著でした。
スピーチカニューレについての質問がありましたが、ヒントを出したり逆質問をした
りして、答えは彼女の口から引き出す、と云う意地悪?にもついてきてくれましたので
看護を受ける私にとっては頼もしい限りです。がこの人がヘルパーだったらなぁーです)

12年10月22日(月)
 わが妻はお出掛けするときゃ若いでしょ!、なのに介護はもう歳なので

(当に、女性心理の典型、見事に使い分けておいでです。)

12年10月21日(
 日曜は心休まる日にあらずくることさへも拒む吾がゐる

(何故?かは・・・・・云わずもがな・・・・・です)

12年10月20日(土)
 今日もまた十五分で昼食を流しこまれてハートが騒ぐ

(私は「人工栄養」400Kカロリー×3回を胃ろうから入れ糧としてますが、
お願いしてるのは20分、それもスタートしたら終わるまで一切の調整は不可。
「胃ろう」造設手術をしてくれた病院の指示は1時間弱、当初からでしたが心臓が
バクバクして食事の度に不愉快な思いをしてましたが、ある日「間違いました!」と
20分で入れるハプニングに、心臓が全く反応してないことに気がついて!、それならと
その後20分を目標に入れてみたら、これが嘘のように無反応。云わば「怪我の功名」でした。
ですが、この20分が実に微妙で5分の前後でバクバクが出てしまいます。そこでヘルパー
さんには、20分丁度でお願いします。ところが!態々20分を避けて入れてくれる?
ヘルパーさんがいらっして、今日も15分でバクバクも一緒に戴いて少々お冠り、
この前の3回が31分、14分、26分と20分が無い不思議?遅速遅速の
繰り返しですから、嫌みの一つも言いたくなろうと云うものですが・・。)

12年10月19日(金)
 オーダーし待つにことかき一年半 車椅子奴はやっと届きぬ

そに試乗なして早速怪我に泣くエレベーターに無理詰めされて


(この話が持ち上がってから一年半、やっと今日届きましたが、その間2回持ち
帰って改修やら部品交換等々をして、やっと私の希望に副う物が出来ました。
が全長だけは如何んともし難く、試しにと足台を外さずにエレベーターに
押し込まれて痛い!、壁に押し付けられた親指が上向きに反り返っての
悲鳴でした。エレベーターを広げる訳にはいきませんので、今後は
足台を外してとなりますが、となると足を持つ役が要りますし、
困ったことになりました。足の痛みも強く今晩が心配です。)

12年10月18日(木)
 外は雨それも冷たき霧雨がどすんと初冬を置きにきたらし

(九州の南にある台風21号と、本州の東海上にある同じく22号が、大陸
から張り出した冷たい高気圧と、我が日本列島を挟んで押しくら饅頭をしてる
関係で、首都圏は冷たい雨が降り続いたために、体感的には冬を想わせるに充分で
ベッドでじっとしてると寒くって、夏掛けの上に毛布をかけて急に来た冬を凌ぎました。)

12年10月17日(水)
 予約より三時間(さんとき)遅れの診察で戴きしもの加齢と進行

(予約より3時間半遅れて、大学病院耳鼻科の教授に診て貰いましたが、
良く管理されてて綺麗です。強いて云えば、必然的進行と加齢による体調の変化でしょうか。
この状態で耳鼻科が手を入れる処はありません、様子を観ましょう。
何かを期待して行きましたので、少々がっかりして帰ってきました。)

12年10月16日(火)
 今日こそはおしゃべりせぬとがんばるに口ぱく通じぬ辛さに負けし

不調なるスピーチバルブに言の葉を託す暮らしの苦しきことよ


(自発呼吸は相変わらずに95%を維持してるにも関わらず、スピーチバルブを
使ってのおしゃべりが、思うようにゆかなくなってイラついてしまいます。
かと言って外しての口ぱくはもっと大変で「モウイイ!」でお仕舞い。
と云う事で、手術をしてくれた大学病院へ明日行ってきます。)

12年10月15日(月)
 ノーベル賞と日本オープンゴルフ(おーぷんごるふ)の優勝が四千万円とはこれ如何に

(iPS細胞を世に送り出して、今年のノーベル医学・生理学賞を共同受賞なさった
山中伸弥京都大教授と英ケンブリッジ大のジョン・ガードン教授の栄誉は勿論
ですが、両氏には800万スウェーデンクローナの 賞金も授与されるよう
で折半ですから山中教授は日本円に換算して4千数百万になるようです。

一方、昨日4日間を終えた日本オープンゴルフ選手権競技は、台風の
影響もあってか強風が吹き荒れる悪コンディションに加え、ラフの芝が
天然パーマ(古くてご免なさい)状でチリチリ、ボールを打ち込んでは打
ちで全選手がヘトヘト状態の中、トップを走ってたフィリピン選手のずっこ
けで、先にホールアウトしてた久保谷 健一選手がタナボタ優勝を果たしました。
その賞金が4千万円、権威ある大会での日本一ですが、ノーベル賞の賞金が拮抗とは?)

12年10月14日(
 お茶に咽せ大騒ぎなす女房は写真を探す祭壇用の

(根っからのおっちょこちょいに加齢が輪をかけたようで、
このところ、咽て大騒ぎをすることが時々あります。
あのまま先に逝っちゃったら、この写真を使って!
などと恐ろしい事を云って、私を脅します)

12年10月13日(土)
 取り返しのつかぬ人生を思い知る ALS(やまい)に臥しては為す術なくて

(今更何云ってんだか・・・・・アホちゃうか〜!
との声があちこちから聞こえてきます)

12年10月12日(金)
 やっと吐く不明瞭なる言の葉を笑ひとばさる屈辱に泣く

(怒り心頭に達したショック!で、
何を云いどう笑われたのかを、
すっかり忘れてしまいました。)

12年10月11日(木)
 介護士に感情移入はご法度で、吾はロボット?に身柄を預く

(先に脳梗塞で倒れられたヘルパーさんの、その後の様子が全く判りません。
退院されて自力で生活なさってる、らしいんですが?事業所からは此処まで
しか教えて貰えません。穴埋めのヘルパーさんに困ってることは勿論ですが、
彼女の体調や後遺症の有無等々、何年にも亘って私の療養を支えて下さった
方だけに心配してます。私的交流はご法度でメールの遣り取りでも派遣切りだとか)

12年10月10日(水)
 ノーベル賞獲ったと云えど iPS細胞 殿を頼れぬ悲哀

(このほど京都大学の山中伸弥教授の、iPS細胞の開発が評価されノーベル賞を受賞された事で
大盛り上がりを見せています。 スワ!再生だ!治療だ!と喧しいことですが、実用化されるのに
10年先だ、いやいや20年だと聞くとドッチラケ!ですが、早速文部科学省は、山中教授が率いる
研究所を中心に、今後10年間、約300億円を助成する方針を固めたようですが・・・でもねぇ?です)

12年10月9日(火)
 ひょっこりと兄貴ひとりが訪れてお袋さんの息災を語る

お袋は九十六歳
(きゅうじゅうろく)で息災も今日は駄目だと留守番なさる

(夏越えの庭の様子が心配だ!と、兄貴が独り来てくれました。
朝の内は、一緒に行く!だったようですが、直前になって、やっぱり止めとく!
それもその筈もう96歳ですからねぇ、無理もないことです。)

12年10月8日(
 身罷りし病友(とも)とのメールの数々を読み返しつつ旧交たしかむ

(ALSの発症が96年でしたので約12年の闘病の末に、心臓衰弱で08年9月14日に
亡くなった病友とのメールを、調べたい事がありましたので往復全てを読破?しました。
ネット上に「ALS相談室」を立ち上げご自分の経験を元にアドバイスをしたりして
ましたが、近い内に治療に繋がる技術や薬が開発される事を信じて疑わない人でし
たのに、あろうことか、ALSとは直接関係の無い心臓衰弱で亡くなったんです
からお気の毒な事でした。私も彼とは随分と遣り合いましたので、懐かしく読
みましたが、あの
ノーベル賞に輝いたiPS細胞の成果を待たずして亡くな
りましたのでさぞ残念なことでしょう。今でも彼のことは忘れずにいます)

12年10月7日(

 六時間半をしっかり眠りしに短歌(うた)を詠みつつ夢路に入りぬ

(殆ど毎晩のことですが、おやすみ と眠りにつくのは夜中の1時。
もっと早く寝れば!
の声が聞こえてきそうですが、朝のヘルパーさんは8時からですので、12時に寝てしまうと
早くから目が覚めてしまい、ヘルパーさんをウジウジと待つか、寝てる女房を起こす破目に
陥りますので大変です。昨晩は中途で2度起きましたので正味六時間半は寝たんですが)

12年10月6日(土)
 初秋ゆ三連休の喧騒はテレビに視るのみ病み臥せる身で

(体育の日を第二月曜日に無理矢理持ってきて、3連休にする法律?を作ったのはど奴だ!
の答えは、永田町の先生方ですが、先生は先生でも学校の先生は月曜の教科が遅れる!と
嘆いていらっしゃるとか。世の中サラリーマンだけで動いてはいません。特に売って何ぼ
の商売をなさってる方々、そこで働いてる方々に三連休なんてありっこないですよねぇ)

12年10月5日(金)
 その昔一億総白痴化せしに、今また嵌るソーシャルゲームに

(一億総白痴化とは、45年程前に社会評論家の大宅壮一氏が生み出した流行語でした。
曰く「テレビというメディアは非常に低俗なものであり、テレビばかり見ていると、
人間の想像力や思考力を低下させてしまう」という意味合いの言葉だったようです。)

(当にそのとおりですね、今の民放のハチャメチャ番組などは「表現の自由」だ!等と
胸を張れるようなものではありませんね。そして今問題になってるのはケータイに
始まった新機種合戦、今は画面を指で触って操作するものが主流で、子供でも簡単に
操作出来るが故に、ソーシャルゲームに業者が仕掛けた「無料」なる餌にまんまと
引っ掛かって、大金を使い込んで泣きべそを掻いてる人々が、2000億円もの大金
を払って業界を盛り上げてるんですから何をかいわんやです。が、他人の金儲けの為
に他人が作ったちまちました遊びに嵌るなんて実に勿体ない限りです。若い内は外
へ出て、友達と一緒に思いっきり身体を動かし、遊びをとおして人間社会のルール
のようなものを学んで欲しいものですが、大宅氏が現況を知ったら何と仰るでしょうか)

(それにしてもケータイと云う便利な物が若しこの世に無かったら?、
オレオレ!に代表する「振り込め詐欺」で泣く人は存在しない、と私は思いますが。)

12年10月4日(木)
 「惜しい人を亡くされました」の一言を貰いたいのにながながと臥す

(もうと云うのか、まだと云うのかは、療養の質にもよるんでしょうが、14年が経ちました。
事細かく面倒を看てくれてる沢山の皆さんには申し訳ないことですが、正直云って疲れました。
が、時既に遅し!となれば、頑張るしかありません、何をどう頑張ればいいのか、に悩む日々です)

12年10月3日(水)
 絶え絶えに鳴くスズムシに秋霖の冷たさまでもが淋しさ誘う

(今年は8月2日に鳴きだした鈴虫君が、ここへきて息も絶え絶えになりました。
雄はあと2匹、時々力無くですが思い出したように鳴くのみとなりました。
今日は台風19号の影響もあってか、細かい雨が降ったり止んだりの暗〜い一日でした)

12年10月2日(火)
 介護受く者とそを看る看護士の間合いを取り持つ<オムツ>に学ぶ

(たかがオムツされどオムツ です。
この度の「何故!オムツをしてないんですか?」に深く考えさせられました。
私の事より、介護、看護側の都合で宛がわれてる方々の事にです。
今!尊厳死法が取り沙汰されてるようですが、私はそれに至る迄
の人生は、それ以上に尊厳を尊重したものであって欲しいと考えます。)

12年10月1日(月)
 真青なる空の支配す真夏日を置いて台風十七号(たいふう)北へ駆け抜く

(台風一過の秋晴れ!ならぬ真夏日晴れ!となりました。
真っ青な空がほぼ一日中続いて気温は31℃、適度の風が心地良く感じました。
10月としては7年振りの真夏日だったようですが、台風の置き土産ですから、
明日はもう平常に戻るようです。が暫くは抜けるような秋晴れは望めないとか)

12年9月30日(
 満を持し北上始めし台風十七号(たいふう)が九月の鬱を蹴散らしてゆく

(21日の朝フィリピンの東の海上で発生した後、台湾付近をうろうろしていた台風17号が、
昨日あたりから足を速め日本列島沿いを北へと進んでいます。どうやら雨よりも強風と
高潮による被害が心配されていますが、伊勢湾辺りから上陸して東北地方を串刺し
にする最悪のコースを辿りそう、との予報ですが、果たして?。今19時に、
愛知辺りに上陸したとテレビが報じてますので、24時までに関東を
通過して晴れれば、折からの「中秋の名月」を南の空に愛でる
ことが出来ますが、そんなに旨くいきますかどうかですね。
そんな9月も今日でお仕舞い、稔りの秋の到来です)

12年9月29日(土)
 出雲(ふるさと)へ還りたいなと思ひつも諸般の事情が許してくれぬ

(故郷は遠くにありて想うもの・・・・・ですね)

12年9月28日(金)
 乱れ飛ぶウスバキトンボを目に追ひつ想ひを馳せる那須高原(なす)のアキアカネに

(台風18号が、予報に反して列島から遠く離れた東海上を北上しましたので、晴れこそしない
ものの霧雨が一時降った程度の、暑くも寒くもない曇り空に恵まれ?て例の光が丘公園を楽し
んできました。彼岸が明けたばかりと云うのに、前回の14日と違って、見上げると桜、銀杏、
ハナミズキが色付き始め、下を見るとヒガンバナが咲き、ドングリが沢山落ちてて秋の始まり
を教えてくれてましたが、驚いたのはウスバキトンボの群れがあちこちに沢山飛んでたこと、
そろそろ繁殖時季を迎えて婚活中?かと思いますが、本格的な秋風が吹き出すと何処へとなく
姿を消して、入れ替わりに標高の高い清涼地から下りてくる赤トンボ(アキアカネ)が群れを
なして飛び回ることでしょう。次回の外出は10月12日、今から楽しみに待ちます。)

12年9月27日(木)
 世の中は何処も彼処も何も彼も思いどおりにゆかないものよ

(ですよね!)

12年9月26日(水)
 なぜ「オムツ」してないのか?と問われしに答えは看護学生(あなた)が考えましょう!

研修かはたまた見学?看護学生
(がくせい)の「オムツ」に慄く余りのことに

下調べぐらいはしなさい!看護学生
(がくせい)さん「ALS」がなんであるかを

(昨日に続いて、同じ大学から二人目の看護学生さんが研修に訪れて、スッポンポンに剥かれた
清拭の様子を、見たり手伝ったりしてましたが、「何故!オムツをしてないんですか?」には
驚きました。聞くところによると、特段にALSを学んではないようですが、他大学で看護助
手としてのバイトで担当したALS患者さんは、話せて食べてるにも関わらずオムツをしてた
から、とのことに正直呆れましたが、ALSがなんであるかさえ勉強せずに研修に来られるん
ですから、病む身体を教材として提供してる私としては複雑です。尚、答えはせずに「宿題」
として持ち帰って貰いましたが、先の学生さんからも返答が無いので期待はしてません、が)
(寝たきり・動けない=オムツ・・・ご自分で試してみてください)

12年9月25日(火)
 ちちははの輝やく背中に夢を見し看護学生ALS患者(おいら)を研修(まな)

(某看護大学の学生さんが、訪看さんに連れられて研修に訪れ、ALS患者である私のケアの
様子をつぶさに学んでいきました。聞くところによるとご両親が揃って現役の看護士さんと
して働いてらっしゃるとか、お母さんのみならず、お父さんの背中をも見て育ち、同じ看護
師になろうとなさる意気込みに、頼もしさを感じましたが、ご両親の笑顔が目に浮かびます)

12年9月24日(月)
 身の裡に得体のしれぬ奴がゐて得体のしれぬ怒りに震るる

(情けないことに自分ではコントロール出来ません)

12年9月23日(
 優勝を懸けし相撲は千秋楽の結びの一番、手に汗にぎり

横綱の白鵬、大関日馬富士、がっぷり四つの相撲に酔ひぬ

久久の力相撲の醍醐味を外国力士に魅せらる悲哀


(千秋楽結びの一番は、全勝の日馬富士が2分近い大熱戦の末、1敗の白鵬を下手投げで破って
15番全勝での二場所連続優勝を遂げました。それにしても!、近来まれに観る大相撲でした
が、白鵬が取った右の上手まわしが一枚でなかったら・・・は止しにして、白鵬の相撲に陰り
が見えてきたような?、は私だけでしょうか。これで、日馬富士は第70代横綱となり東西の
揃い踏みが観られますが、何れもがモンゴル出身力士ですからねぇ、稀勢の里を筆頭とする
日本産力士諸君のいっそうの努力を喚起するものですが、今場所は三大関がほぼ全休
しての成績ですから、情けないなぁ〜感をいっそう強くしたものです。)

12年9月22日(
 関節の拘縮ふせぐリハビリに眠りに堕ちて終はりをしらず

(水曜と土曜日に、今日のように祭日であっても拘縮予防のリハビリ?を受けてますが、
大変優しい方?で、穏やか〜に 穏やか〜に約40分を遣って下さいますので、
ついつい眠くなって、独りベッドに気がついたら 先生はお帰りになった
後、と云うのがほぼ毎回て、自分ながらに呆れています。)

12年9月21日(金)
 介護時のひやり!はっと!を共有す仕組み作るとケアマネさんは

それが若し出来たとしても申告をするヘルパー
(ひと)なければ、などとおいらは

そんなことせずとも皆んなが平和りに暮らせる術があるともきっと


(介護度の認定更新時に義務付けられている「担当者会議」が開かれ、
ケアマネさんから歌のような提案がありました。が・・・・・?。)

12年9月20日(木)
 病院も主治医も同じALS友(びょうゆう)とケアールームに奇遇を歓ぶ

文字盤とスピーチバルブで語り合うALS病む友としばしを


(3ヶ月ぶりの定期診察に出向いたところ、ALSの会合等で時々お会いしてる女性患者さんに、
特別待合室兼診察室(ケアールーム)でバッタリとお会いしました。聞くところによりますと、
初代主治医も私と同じ教授先生で、今も同じ准教授と知って偶然の不思議さを感じたものです。
但し、あちらさんは呼吸器を着けて言葉を失うも、食事は口から食べてらっしゃる一方、私は
曲がりなりにも話は出来ますが、食事は車のガソリンのように人工栄養をお腹のタンク(胃)へ
流し込むだけ、どちらが?は、彼女の話せるっていいですね、が全てを物語っていると思います)

12年9月19日(水)
 キヤァー!という阿鼻驚嘆の声あげて庭へとびだす驟雨に妻は

(台風16号が日本海を北上した影響で、時折にわか雨が降ったりして
女房やヘルパーさんを慌てさせたりしてくれますが、今後も晴れベースが
続くとの予報が出てますので、暑さを冷ます秋雨は当分望めそうにありません)
(因みに、キヤァー!は、初めて聞いた皆さんが、心臓が止まる程驚かれる、大音声です)

12年9月18日(火)
 彼の女(ひと)の「写真はがき」の途絶えしはご両親様の介護暮らしか

(私が商ってた二八そば三芳野のお客さんからのお付き合いで、私がALS患者となってからは
旅行先やら身の周りで目についたものを、写真に撮ってハガキに設え、一言を添えて毎週の
ように送ってくれてましたが、11年11月2日を最後にプッツリと途絶えました。それに
至る直前までに届いたハガキには、老境に入られたご両親の介護で、外出もままならない
とありましたので、今頃はきっと、脇目も振らずに親孝行をなさってることと思います)

12年9月17日(
 ひとつ蚊に夕餉を供す、ALS(なんびょう)に侵されし血でよければどうぞ

(あっ留まった!喰ってる〜!で助けを求めても後の祭りです。
でもこの後が大変で、寝てる時は呼吸器を着けてて声を出せませんので、
喰ってる処は勿論、痒い処を判って貰って掻いたり痒み止めを塗ってが伝わりません)

12年9月16日(
 あの時に延命処置を拒否さへと被介護暮らしに疲れて嘆く

(明けても暮れてもヘルパーさん騒ぎ、正直!疲れました。)

12年9月15日(土)
 呆れたり、「胃ろう」作業は医療だとおいらの食事を拒否するヘルパー

当初からやる気なきヘルパー
(ひと)連れてくるジェスチャーに泣く利用者我れは

(新たな介護事業所がケアマネからの依頼に応じてくれ、ヘルパーさんが下見に来てくれました
ので、良かった!と思ったのも束の間で、「胃ろう」行為の資格が無いので出来ませんが、
それでも宜しいですか?、には驚きました。何がって、胃ろうは勿論痰の吸引だって仕事の内
なのを承知の上で受けてくれた筈ですし、ヘルパーさん自身の口から「遣り方は違うが他所で
遣ってます」とも聞いているのにです。確かにこの度の法改正で、無資格者は遣ってはいけない、
そうですが、全てをクリアした上での事です。多分!無碍には断われないとひと芝居を打った
んでしょうが、3時間中の1時間をヘルパーさんは何もしないで、女房が代わりにやるプランを
何方が考え提案なさったのか?呆れるばかりですが、「現利用者も全部断わった」は眉唾ものです)

12年9月14日(金)
 三時間ほどの散歩をなすために四時間かけて仕度すけふも

鋭き陽射しうけてちょうちょは濃き影をつれて舞ひゐる散策道に


(私の外出準備は大変です。胃ろうでの食事と水分補給をしっかりとした上で、
ネプライザーでの痰の排出をし、尿を絞り採って、鼻の通りを良くする為の
薬を噴霧し、車椅子へ移乗して、姿勢を整えてさぁー!出発だぁとなります。
そして、何時もの光が丘公園へ行ってきましたが、カンカン照りであるにも
関わらす、吹く風が違ってました。特にこんもりとした木陰に入ると
ひんやり感さえあってしばしを佇んだりと一足早い秋を楽しみました。
二首目・舞ってる蝶の濃い影は舗装された散策道に印象的でした)

12年9月13日(木)
 師と仰ぎ短歌(うた)詠む術を教はりしお人に楯突く言葉を探す

逡巡し逡巡なして逡巡す、なら止めればと覚めた吾もゐる

書いて消し消しては書くに纏まらずきょうでひと月悩むおろかよ


(詳細はご勘弁頂きます。日記ですので、ご免なさい。<m(__)m>)

12年9月12日(水)
汗だくでもがきてゐるに富士山は初冠雪にそそと聳えぬ



(甲府地方気象台は12日、富士山が初冠雪したと発表しました。
平年より18日、昨年より12日早いそうですが、地上では相変わらずの
雨なし猛暑だと云うのにです。流石に ♪あ〜たま〜を雲の〜う〜えにだ〜し〜♪です)

12年9月11日(火)
 雨のない酷暑はなぜか蒸し暑くべっとり汗をかきつつ暮らす

首都圏を潤すダム湖はしらじらと水痕のこし静もる猛暑


(何時になったら雨が降るんだッ! 何時になったら涼しくなるんだッ!
と怒ってみたって詮無い事ですが、ここへきて水瓶の底が見える程の大減水で、
11年振りに10%の取水制限が始まりました今日、この酷い蒸し暑さは、向こう
一週間は続くでしょう、とのお墨付きが気象庁から出ました。東海岸沿いを北上すると
云う豆熱低の恩恵?も、どうやら首都圏には雨を降らせない意地悪をするような気圧配置です)

12年9月10日(月)
 皮肉にも「自殺予防デー」に金融担当相(きんゆうしょう)は自ら命を絶たるる狂愚(きょうぐ)
合掌
(今夕7時前に、松下忠洋金融相(73)が東京都江東区東雲の自宅マンションで
自死なさった、との一報がありました。片や我々ALS患者は呼吸を呼吸器に
託してでも生き永らえようとしてる人が居るにも関わらずです。それも、
皮肉なことに、「自殺予防デー」に一国の現役大臣が何があったか
知りませんが、自ら命を絶たれるとは狂愚の沙汰です。それも、
7日にはテレビで、ツヤツヤとしたお顔で公務をなさってた
のにです、なのに私はこの様 アッこれは禁句でした!)
(狂愚・道理を心得ず愚かなこと)

12年9月9日(
他人(ひと)の手を糧に旅するALS友(びょうゆう)もベッドを背負う我れも幸せ

(福島県で療養中の女性患者さんと首都圏にお住いの男性患者さんが合流して、お仲間
が持つ別荘で短期療養と云う2泊3日の旅を総勢19名でなさった、とメーリングリスト
へ流されました。ご家族、ヘルパー、看護師、学生その他のボランティアさんも参加さ
れての大事業ですが、呼吸器を着けてのことですから、余程の人徳をお持ちなんだろう
と思いつつ、この暑さを考えると、適温の部屋でベッドを背負いつつも、気儘に過ごす
のもこれまた幸せなんじゃあないかなぁ〜と、本気で考えてるALS患者です。)
(尚この企画は、皆様の貴重なご寄付により実現され続けられます。ともありました)

12年9月8日(土)
宿命と決めつけられしに休む間も無きほど痰を引くに疲れし

痰引きは目覚めと共に始まりて眠りにつくまで休む間もなし


(今日は目覚めと同時にゴロゴロが始まって、胸押しをしないとスッキリするまで
取れない状態が続いて疲れました。勿論ネプライザーで追い出したりしての事で
すが、これさえ無かったらどんなにか楽だろうと、思いつつ除去して貰いました)

12年9月7日(金)
 看てくれるヘルパー(ひと)さへ居ればALS(やまい)など「個性」と胸張り前むき活きる

肝心の A L S とは闘わず来る日も来る日もヘルパー探し


(明けても暮れてもヘルパーさんです。エースヘルパーさんが倒れたことで空いた穴を、
既存の事業所さんに無理して埋めて貰ってますが、それも限界とのことでのヘルパー
探しです。ヘルパーさんさへ安定してくれれば・・・ALSでくだらなく悩む、かな?)

12年9月6日(木)
 介護士との私的交流はご法度で、病に倒れし介護士(ひと)を見舞へず

(例えそれが仕事上のお付き合いであっても、人と人とのお付き合いであるいじょう、
人情的にお見舞いぐらいは、と思いますが、駄目とのことでやきもき勝手にしてます。
ひと目お会いして様子が解れば、安心して復活される日を楽しみに待てるんですが)

12年9月5日(水)
 医学生二人が学ぶ研修は医師とナースとALS患者(われ)を囲みて

(某医科大学の男子学生さん二人が、訪看さんに連れられて?研修に来られ、
定期診察の先生も加わって下さり賑やかな研修会となりましたが、
志望は小児科と皮膚科だそうで我が神経内科には興味無しのようでした)

12年9月4日(火)
 ポッカリと空いた大穴埋めかねてガチャ グチャ ゴチャとヘルパー探し

(これも宿命のひとつかと思いますが・・・正直疲れます。
が!交替の度に、気管吸引と胃ろうの技術指導及びテストをお願いしてる、
訪看センター所長さんのお手を煩わせると云う、迷惑をおかけする事に
なりますので、申し訳なく恐縮至極にございますが、こればかりは
私主導で動く筈もなく、如何んともし難い!と云うのが現状です)

12年9月3日(月)
 吾を背負(しょ)ひし妻は乞はれて姉様の病院行きに付き添ふ運命(さだめ)

(千葉に住むお姉さんが病院へ行くのを嫌がってる、との甥っこからのSOSに、
私を背負ってる重い腰を上げて出掛けて行きましたが、ああ〜疲れた!って帰ってきました)

12年9月2日(
 触るのが嫌とは云はねどヘルパーの<手>がものを云ふ男性(おとこ)は嫌と

新入りのヘルパーさんはのたまひぬ勤務時短か前後削るか


(共に新しく入ってくれたヘルパーさんです。前者はグローブを使う理由が「薬が手につくから」
から「私は男の人に触られるの嫌だから利用者さんも女の私に触られるの嫌でしょう」となり
ましたので、辞めて貰いましたが、私が男であることは判ってた事、なのに何故?と呆れます)

(後者は、徹夜明けで一睡もせずに夜の10時まで働いて、1時間半かけて帰宅し翌朝8時迄に
私宅へ来られて5時間の勤務です。そんな無茶が続くんですか?に「大丈夫!穴は空けません」
だったのが「夜は8時までで、朝は10時からにして貰えないか?」には矢張りかとおお呆れ。
朝も晩も8時から10時ですが、共に主要な時間帯でここを抜いたら「見守り」だけになります)

12年9月1日(土)
 防災の日に想ふことこの身体、ジタバタせずにどっかと待たん

(去年の3月11日以前は、1923年(大正12年)9月1日11時58分に発生した
マグニチュード7.9の大正関東地震による大震災を眼中において防災訓練をしてた
ようですが、あれ以来はマグニチュード9を想定した訓練をなさってるようです。
何れにしろ、ビルの四階に住む身です、運をを天に任せてその時を待つのみです。)

12年8月31日(金)
 蝉が鳴き入道雲の支配せし八月はゆく猛暑をのこし

(今年の夏は、一昨年の記録的な暑さに匹敵するほどの猛暑だそうですが、
私は、湿度が事の外高いが為の蒸し暑さに閉口した一人です。
今日は、もこもこの雲が沸いては消え、消えては沸く中を2時間程ぶら
ついてきましたが、直射日光の洗礼を受けて汗だくで帰ってきました。
そんな八月も今日で終わり!、転換期との予報を信じてもうひと踏ん張りでしょう)

12年8月30日(木)
 待望の朗報とどくわたくしのエースヘルパー快癒ちかしと

介護士は脳梗塞を克服し慣らし運転なすとの便り

後遺症なしとの報に安堵せし、病む身引き摺る態
(なり)を想ひて

癒えたると聴けば復活何時の日?と焦るを抑え気長に待たん

七年も吾を看てくれし介護士の<手>を忘れまじその日くるまで


(6月9日早朝に「小脳梗塞」発作で入院され、小康を得られたところで転院された、
ところまでしか聞かされず、その後の様子を慮ってやきもきしてましたところ、
今日になって、歌のようなことを事業所から知らされほっ!と安堵しました。
何よりも喜ばしいのは後遺症が全く無い!とのこと、あとは体力をつけられ
生活リズムにも慣れられれば、きっと何時の日か仕事に復活され、私の
処へも帰ってきて下さるだろうことを、切に願っているところです。)

12年8月29日(水)
 尊厳死法案上程悩ましく被介護暮らしの尊厳想ふ

ALS患者であればこそ想ふ<生き様><死に様><尊厳>もまた


(この国会に上程すると言われてきた「尊厳死法案」ですが、
自分の最期を自分の意思で合法的に医師の手によって迎えられる、
と云う法律ですから、関係者の間で賛成だ!反対だ!と喧しいことです。
我がALS患者の間でも話題になってますし、大きな声を挙げて反対なさってる
方もいらっしゃいますが、私は患者本人の心底からの希望であるならば、第三者が確認
をとった上で叶えてあげればと、私自身の希望も加味して考えていますが、難しい問題です。
とは云うものの、尊厳を重んじるのは、何も最期に限らず被介護療養
暮らしの中でも、充分尊重されるべきものと私は思います。)

12年8月28日(火)
 男性の素肌を素手で触るのはちょっと?とヘルパーグローブを使う

グローブで顔にプロペト塗らるとふ初体験に戸惑ふ我れは

ご自分の歯を磨くのもこの程度?いや!とヘルパー答えにつまる


(新入りの中年の女性ヘルパーさんですが、こんなこと言った人初めてで正直驚きました。
何故?って訊いたら「私は男性に触られるの嫌だから、男性もそうだろうと思ってます」
には呆れました。問題は「プロペト」をグローブをした手で顔一面に塗られる事、顔は
勿論グローブも必要以上のプロペトでベトベトです。ひとつ気になるのは、今迄に、
10数人のグローブ使用ヘルパーさんがきましたが、殆どの人があっと云う間に
辞めてしまい、一人も残ってない事実をどう解釈するかですが・・・・・)
(プロペト=皮膚の乾燥や、かぶれ、湿疹、アトピー性皮膚炎などを治療する薬です)

12年8月27日(月)
 コーヒーをベッド辺に飲む女房は香りだけならどうぞとすする

(私は元々コーヒーを苦手としてまして、紅茶にマーマレード一辺倒でしたので、
コーヒーを飲みたいとは思いませんが、香りだけは別でご相伴に与かりました)

12年8月26日(
 体調がお悪いですかと新入りのヘルパーさんは無口な我れに

(お気づかい有難うございます、
スピーチバルブを着けないと、お喋り出来ないんですよ)

12年8月25日(土)
 軒ごとに祭り提灯ぶうらりと神輿ねる日を待ち侘びてゐし

(氏神様?(一度も御参りした事が無い)である氷川神社の例大祭が、来月の1,2日に
行われます。今年は本宮とかで御神輿の御練りが子供神輿も加わって賑やかなことでしょうが、
早〜くから各家の軒下に吊るされた祭り提灯が、未だか未だかと欠伸をしてるようです。)

12年8月24日(金)
 デモるとふ騒ぎは何故か「反対」を叫びつつゆくものばかりなり

(「原発」反対!「再稼働」反対!反対!と金曜日になると、首相官邸を沢山の人々が
取り囲んでシュプレヒコールやらプラカードやらで大騒ぎが繰り広げられています。
不思議なのは、「賛成」を叫ぶデモが全くと云っていいほど無いのは何故でしょうか?)

12年8月23日(木)
 処暑なるに夏の闌けりて暑気猛る、街に臥せゐるALS(やまい)を友に

(処暑とは・二十四節気の一つで、暦の上では今日の23日がそれで、暑さが落ち着き始める頃。
のようですが、今年の暑さは異常とも言える程の猛暑が連日の上に、8月の我が練馬で降った
雨は、3回で44,5ミリとカラカラ状態でありながら、大気中の湿度が高いが為に大変な蒸し
暑さが続いてます。予報では、向こう一週間もギンギラの高温多湿の日が続くようですので)
(どうぞ皆様!御身ご自愛下さいますように祈念申し上げます)

12年8月22日(水)
 盆休み明けて往診(とひ)こし医師(せんせい)の日焼けせし顔見上げ安堵す

(15日の私への往診の後から盆休みに入られた先生が、一週間ぶりの定期診察に
来て下さいました。訊きそびれてしまいましたが、15日に長野へと仰ってましたので、
きっと子供さんたちと太陽を浴びて、仕事で溜まったストレスをリフレッシュされた事でしょう)

12年8月21日(火)
 温度計にらみ暑いの寒いのと数字に頼る体調管理

デジタルの数字を勝手に快適と無理強いするは(^。^)
(ニッコニコ)マーク



(従来から使ってたガラス棒式の寒暖計が見難いからと、ご覧のデジタル式を買って使い始め
ましたが、私にとっての最適は、エアコンの「28℃お任せ」ですが、こ奴の設定はなんと!
22℃でやっとニッコニコマークです、いったい何を基準に?と裏を見て見たらMADEIN
・CHINA。さもありなんです。私は28℃でも寒さを感じ、夜は除湿のみで寝ています)

12年8月20日(月)
 盆明けて街に活気のもどりしに相も変はらぬ欠伸のひとつ

(こんな一日が暮れました
昨日のつづきの今日が暮れ今日のつづきはまた明日
お休みなさい)

12年8月19日(
 突然に地デシの切れてうろたえるマンションひとつ右往左往す

アンテナのヒューズがとんで地デシ消ゆテレビ電波は電気が運ぶ?

地デシ消え視るはBS101
(ビーエスイチマルイチ)、勝手ちがうに戸惑いながら

(私が住んでるマンションでは、区役所庁舎による電波障害の為に、ケーブルで地デシの
電波を受けてるんですが、昨晩と今夕の二回、ヒューズがとんで「電波を受信出来ません」
状態になって、大騒ぎ!。二回目の今日は、流石にドクターストップならぬ業者からの
火を吹く危険性があるのでと、検査に行く迄はヒューズを入れないよう止められました。
今晩中には来てくれるようですが、果たして?。このところ入居者の入れ替えが数件あり
ましたので、テレビの受信台数が大幅に増えたりしてパンク?、する筈ないですよねぇ)

12年8月18日(土)
 歌に詠むことなどなくてぼんやりとテレビなど視る我れの寧日

(お盆ウイークも大詰めの土曜日で、何も彼もお休みのせいでしょう
電話の一本もかかってこない静かな一日でしたが、身体の清拭も
お休みで、少々辛い思いを引き摺りながら明朝の11時を待ちます)

12年8月17日(金)
 万緑に蝉しぐれ聞き見あぐれば入道雲の夏を謳へり



(久し振りの散歩に光が丘公園で、真夏の光と風と遊んできました。
外はカンカン照りの猛暑日で、空は澄んだ青、もこもこの雲に入道雲も
湧き上がって真夏の空を演出して見せてくれました。それにしても蝉の鳴き声
の凄さったら、歌では「時雨」としましたが、大雨それも降りっ放しの雨のようでした)

12年8月16日(木)
 真夏日の射る陽を浴びて甲子園、野球する球児(こ)にそを観る群衆

早々に島根、盛岡はかなくて東京二つも消えて夏往く


(ロンドンオリンピックが終わらない内に始まった、夏の甲子園高校野球大会ですが、
私が肩入れして観てた、私の故郷島根の立正大淞南と娘婿さんの岩手盛岡大付属に、
東西東京の成立学園、日大三が早々に消えてしまいました。後は成り行きを観るのみです)

12年8月15日(水)
 孫娘(まご)二人娘夫婦の帰りゆきひっそりかんの何時もが戻る

(娘一家四人が、予定どおりに仙台へ帰ってゆきましたので、何時もの静けさが
戻ってはきましたが、替わりに寂しさを置いてってくれましたので、シュンとしてます)

この後ゆお盆休みに入るとふ医師の手によるカニューレ交換

(お昼過ぎにカニューレ交換に来て呉れた先生曰く、今日の仕事はこれでお仕舞いにして、
直ぐに、奥さんの実家で待つ妻子の許へ中央道を長野まで突っ奔ります、とニコニコ顔でした)

12年8月14日(火)
 孫娘ふたりに誘はれカラオケへ出掛けゆくばばスキップ跳びつつ

(肘の怪我を未だに引き摺ってて、痛い痛い!って泣きっ面してたのに、
ねぇおばぁぁちゃん!で一変!ニッコニコで出掛けてゆきました。)

三時間びっしり歌ひて帰りきぬ三人(みたり)それぞれ歌手の顔して

12年8月13日(月)
 寝不足に悩まされしも酔ひ痴れしロンドン五輪の聖火は消えぬ

(8時間の時差のせいでリアルタイムで観ると翌日が大変!、けど勝負事を結果が判ってから
観る程面白くないものはありません。そんなオリンピックも今朝の5時からの閉会式を放送
しましたので、起き出して見ましたが音を落してましたので、何時の間にか寝込んでしまっ
たようで気がついたら聖火が消えてました。昨晩は男子マラソンもNHKで観ましたが、
結果は別として女子と違って、コマーシャル無しのレースを充分堪能しました。
次回は、ブラジルのリオデジャネイロですが、そこ迄は、はて?ですね)

12年8月12日(
 考えることあり夜半に寝付けずばしき鳴くスズムシ疎ましくさへ

(夜中にオリンピックの中継を観るくせ?がついたのか、一度目が覚めると中々寝付けなくって、
ついつい考えごとをしてしまっています。そのオリンピックもあと数時間で閉幕しますので、
また何時もの静けさが戻ってくることでしょう。今、閉会式を観ようかなあと考慮中です。)

12年8月11日(土)
 フランクに介護談義を新入りの介護事業所(じぎょうしょ)さんと時を忘れて

(やっと見つかった(ケアマネ談)介護事業所が、一人のヘルパーさんを派遣してくれること
になり、今日は所長さんご夫婦も一緒に来られて、研修の合間に「介護」についての
あれこれを話し合いました。不思議なことに、する側とされる側と相反する
立場でありながら話が合って有意義な時間を過ごす事が出来ました。
永い被介護暮らしの中で、このような経験は初めてでした。
何かいい事がありそうな、いやきっとあるでしょう)

12年8月10日(金)
 介護度の認定調査は真っ先に認知、痴呆を探ってござる

介護度五不治ALS
(なんびょう)の患者ゆえ認知度探らる屈辱に泣く

(事前に電話で、ケアマネを名乗る女性から「介護度認定調査」に伺うとの連絡があり、
1時の約束どうりに来宅され、苗字を名乗られただけで、早速ですがと質問を始めました。
曰く「お名前と住所を仰って下さい」。カチンときた私は、お答する前に此方から訊いても
よろしいですか?と、どちらからいらしたんですか?、私の情報はご存知ですよね。
ALSとお答になりましたので、どのような病気かご存知ですか?、にも筋肉が云々と
ご存知でしたので、だとしたら!進行性の不治のALSを患ってて、現に最高の「介護度5」
の認定を受け沢山のヘルパーさんの介護を受けて生活してる私を前にして、今の質問は
可笑しいんじゃないですか?、これに認知症が加わったらEにでも介護度を上げて貰えるん
なら別ですが、と少々拗ねて差し上げました。過去に来られた方々は、決まりなものでと
断わったことは勿論、名刺その他で身分を明らかにされてましたので、違和感を覚えました)

12年8月9日(木)
 お姉ちゃんはお姉ちゃんらしく妹は妹らしく成長(そだつ)に見張りぬ

(お正月以来のご対面ですが、中一のお姉ちゃんの成長ぶりには驚きました。
娘の時をすっかり忘れてての驚きですが、チャンを卒業してサンが似合いそうです。)
(見張りぬ=目を大きく開いて見る)

12年8月8日(水)
 物置のごときひと部屋片づけて娘一家の来訪を待つ

(待ちに待った?孫娘二人に保護者二人が付き添って、来る日が明日に迫りましたので、
普段私の車椅子に代表する療養用品を備蓄してある部屋を、綺麗さっぱりと片づけました。
今回は延べ一週間の滞在のようですが、孫娘二人の成長ぶりを見るのが楽しみです。)

12年8月7日(火)
 暮れなずむ八月七日は秋立ちて風にのりくるお囃子微(かす)

(もう立秋です。でも暑さは真っ盛り、体感的には真夏日、いや猛暑日でした。
陽が没ちはじめた頃から、遠くとおぼしき祭囃子が聞こえてきましたが、どうやら
練習のようで、たどたどしい音に終始してました。そう言えばひと月遅れの七夕ですね)

12年8月6日(月)
 猛暑日に初鳴くスズムシなに想ふ人工秋満つリビング隅に

(数日前から鳴きだしたスズムシ君ですが、今年はメスの大豊作で生まれながら
にしてハーレム状態です。なのに、鳴いてるんです、それも一所懸命に、
でも陽が没ちてからの集きは、涼感を醸しだしてくれ癒されます。)

12年8月5日(
 トリッキーなロンドンの街雨に濡れランナー泣かす五輪マラソン

CМにズタズタズタに刻まれしマラソン中継イライラと観る

三本の大和なでしこロンドンに萎れて終わる五輪マラソン


(日曜日のゴールデンタイムの放送でしたので、沢山の方がテレビ観戦をされたと思いますが、
私はコマーシャルの多さに辟易、競争場面が再開されると順位その他がガラリと変わってて
何?どうなったの?状態、日本の三選手の成績も、木崎16位尾崎19位重友79位と散々でした)

12年8月4日(土)
 早速に遅刻なされし新入りのヘルパーさんの覚悟を読みぬ

(バスに乗り遅れましたので、との電話が入り約束の時間には来宅されない!失態をなさった
今日が初日のヘルパーさん。それも指導役のヘルパーさんとケアマネさんは時間前に来ら
れて待機されていると云うのにです。バスと電車を乗り継いで来られる、を理由にしては
欲しくないんですが、穴だけは空けないで下さい!と初日から祈るような気持ちでいます)

12年8月3日(金)
 四業種六つの分野の十人が集ひおいらを支ふる会議

担当者会議に祈るこれからの療養暮らしの寧日ならむと


(新しく介護事業所が参入してくれる事が決まったのを機に、義務付けられてる「担当者会議」
が早速!我が家で開かれ、歌のように貴重な時間を割いて参加してくれました。
明日から入ってくれますが、定着して呉れるよう祈るようです。)

12年8月2日(木)
 白日夢見るがにまたもiPS、ALSを如何(いかん)となさる

(ALS患者のiPS細胞から運動神経の細胞をつくり、薬の候補となる化合物を見つける
ことに京都大チームが成功した。との発表がありましたが、多分これも遺伝性のALSじゃぁ?
と想います。何でも創った細胞にカシューナッツの殻に含まれるアナカルジン酸を加えると、
だそうですが、ラジカット、メチコバール、HGF、の治験が始まってるのに、一向に朗報
が届かないところへ今日のiPS細胞です。はなから期待はしてませんが、夢は見てます。)

12年8月1日(水)
 自転車に絶対乗るな!を女房は無視して出掛けべそ掻き帰り来

案の定!転び肘打ち内出血に腫れし患部を見せて強がる

病院へ急かされ受けし諸検査にほっ!と安堵す骨に怪我なく

だからもう自転車だけは止めてくれ、病み臥す我れの守護神様よ




(私の特殊(ほぼベッド幅で重い)な枕を誂え、出来たからと受け取りに行っての騒ぎです。
この程度の怪我!で胸を撫で下ろしたところですが、彼女の自転車操作力を嫌になる程
知ってる私としては「自転車は止めて車椅子に乗せてくるように」と助言?をしましたが、
「歌」のような結果となりました。幸いにも昼休み中にも関わらず、バネ指治療で行きつけの
整形外科で診て処置をしてくれました。今後は、これに懲りて自転車に乗らぬよう祈るのみです)

12年7月31日(火)
 ゆううつな文月暮れてきらめける葉月のくるをうつうつと待つ

(どうにもいけません、蒸し暑さも手伝って、いじめてくれます)

12年7月30日(月)
 読む人を頭の隅に据えおきてネットにアップす日記の虚し

(ここへの歌は勿論ですが、添え書きも日記の積もりで書いてはいますが、
その実は、かなり読んで戴ける方々を意識して詠んだり書いたりしてることは事実です。
まあめったに居ない、ALS患者の在宅療養日記として読んで戴ければ幸甚です)

12年7月29日(
 吾が人生今にし想へば恩人と崇める方のおらしてこそと

(こんな暮らしをしてると、色々と考え込む機会が多くって・・・・・。
振り返ってみるまでもなく、恩人と感謝をこめて呼べる沢山の方々のお蔭で・・・。
ALSにさへ罹らなければ・・・、よしましよう!お蔭で新しい出会いもありましたので)

12年7月28日(土)
 ロンドンに世界の精鋭集ひきて五輪旗のもと宣誓なしぬ



(史上初3回目の開催となるロンドンオリンピックが、204の国と地域が参加して開幕しました。
来月12日まで26競技、302種目が行われるようですが、なにせ時差が8時間もあって
リアルタイムでの観戦をすると生活のリズムを崩してしまいますので、致し方なく録画での
放送を観ることとなりますが、勝ち負けの結果を知ってから観る勝負事って味気ないんですよねぇ。
とは言え熱戦の火蓋は切って落されました、サッカーは女男共に白星と金星発進で期待大です)

12年7月27日(金)
 鋭き陽射す街を散歩としゃれこむに余りの暑さに逃げて帰りぬ

(日陰の身にとって、今日の外の暑さは応えました。車椅子で散策を楽しむどころか、
ギンギラギンの太陽に追い立てられて、欅の大木に囲まれた公園の噴水のある
水遊び場の傍で、木洩れ日と時折吹き抜ける生ぬるい緑の風に吹かれつつ
一時間ほどを過ごして、じっとりと汗を掻いたところで帰宅しました)

12年7月26日(木)
 熱帯夜などと呼ばるる夜にゐてクーラー嫌ひの我は汗なす

(今晩も熱帯夜になるでしょうから、熱中症に罹らないよう、と呼びかけています。
暑いのは当たり前ですが、何しろ湿度が高い!。蒸し暑さは汗掻き及び汗の蒸発
を妨げますので、体温の調節が巧く出来ないようで危険な状態に陥るようですね。
今晩はクーラーを除湿モードにして寝てみようかな?と考えています)

12年7月25日(水)

 水を飲めクーラー使へと予報士は酷暑に負けぬ術を説き呉る

(やっと本格的な夏がやってきました。
お暑うございますね!、皆さんお変わりありませんか?。
テレビニュースでは熱中症患者の数をこれでもか!と放送します。
大きなお世話だ!と云いたいところですが、ベッドで亡くなってた人が、
などと聞くと、歳が歳だけに、女房に水を飲むように云うんですが、一向に
聞く耳を持たず状態で舐める程度、私と同じでクーラーが苦手で打つ手がありません)

12年7月24日(火)
 病めに倒れ臥せゐる介護士の空けし大穴ゐまだ埋まらじ

何ゆへにこうまで嫌う吾の介護、悪名高きALS
(なんびょう)故か

(我がエースヘルパーだった介護士さんが、突然入院なさってから6週間が過ぎましたが、
未だに退院出来ずにいらっしゃるご様子、どうやら長引きそうな様相を呈してきました。
当然!空いた穴埋めにご苦労をお掛けしている訳ですが、ままならないものですから、
新しく事業所をお願いしようと、ケアマネさんに手配を依頼したところ、120事業所
まではカウントしたけど、その先は覚えてないほど電話してやっと見つかった!と今夕
連絡を貰いました。120以上もの事業所が受けてくれない現実、をどう受け止めて
いいものやら悩むところですが、今後何時まで続くか分からないだけに心迄折れそうです)

12年7月23日(月)
 今日もまた排泄行為を「研修」と見つむる看護学生(ひと)の前で行う

(日頃お世話になっている、正看護師になるための実技研修の学生?さんが来られて
一部始終を見学されていかれました。既に准看護師として病院で働いてる方で、
経験は当たり前になさってる筈ですから、何故?と違和感さへ覚えますが、
在宅看護の研修もカリキュラムの一部、と聞くと無碍には断れません)

12年7月22日(
 くたびれた、くたびれたよとお袋は九十六歳(きゅうじゅうろく)で息子を見舞ひ来

帰りゆく九十六歳
(きゅうじゅうろく)のお袋にかける言葉をぎゃくにかけらる

(体調を崩して入院したり、とちょいと心配をかけさせてくれたりしましたが、
病院食が不味いからと退院するほど元気になってくれました。その母は満で96歳、
くたびれた!を連発しながらも帰り際には、私に励ましの言葉をかけてくれる程元気です。
本来なら、励ましたり労いの言葉をかけるのは私の方なんですが、何とも情けない状況です。)

12年7月21日(土)
 こまぎれの吾の声紡ぎ意思疎通できぬその日に備ふる悲哀

あ い う え お八十七音こまぎれに蓄
(たくわ)え言葉に紡ぎて話す

抑揚のなき吾の言の葉耳にして使ふその日は来るな!と祈る


(ほんとうに有難い事です、東京都医学総合研究所の難病ケア看護部門で研究をなさってる、
私の?看護師さんの肝いりで「私が声を失った時」の為にと、昨日、話言葉に紡いだもの
を聞かせてくれました。普通に話してるものと違って抑揚の無いのは致し方ないとしても、
確かに私の声ですから、聴いてくれる人へのインパクトはかなりのものがあるやに思います。
が本音は、使う時が来ないで欲しい!。です)

12年7月20日(金)
 猛暑日の明日(あした)は釣瓶落すごと夏掛けひきよす二十二度二分

(昨日の練馬は最高気温が36.9℃と高湿度も手伝って当に猛暑の一日でしたが、
今日は一転!北から南下してきた冷気に覆われての急降下でした。風呂から
上がった気持ちの良さから、ついうたた寝をしまい寒さに目覚めました)

12年7月19日(木)
 鈴虫がでたのでぬのと姦しく越冬箱を覗く猛暑日

(家の鈴虫未だ出ないの?と、女房のお友達がみえて、かなり大きくなった我が家のを
覗きこんで大騒ぎです。教わった通りにやった、んだそうですが、今年も出ない!
となると環境やら何やらが微妙に異なるんだと思いますが、ほんとのところは
鈴虫君に訊いてみないと解らない!が正直なところです。近日中にお分け
するようですが去年の初鳴きは8月3日でしたので、もうすぐですね)

12年7月18日(水)
 呼び鈴を遠くに聞きつつ咽に咽助け乞う身は汗にも塗れ

虚しくも庭に呼び鈴きく朝の妻は自室に高鼾なり


(女房曰く、4時にケアーした後庭へ出て草取りしたり、水遣りをした時に持ち出した
呼び鈴を、置き忘れて寝ちゃった!。んだそうですが、彼女の枕元じゃなくって
庭で鳴る微かな呼び鈴の音は、絶望的にも聞こえ実に虚しいものでした。
幸いにも8時10分前になって、玄関の鍵を開けるために起き出し
てきたことで助かりましたが、怒っても詮無いこと、大変です)

12年7月17日(火)
 梅雨明けはこうあるべきと青空ゆ鋭(と)き陽射しこみ三十七度

臥せゐるに梅雨明けたりを我がものと聴き勇み立つ心は未だ




(本日、午前11時、気象庁から関東甲信、東海、近畿、中国、四国で梅雨明けした
と見られると発表しました。東京は平年より4日、去年よりは8日遅いそれです。
と同時に気温はうなぎ昇り、各地で猛暑日を記録したようですが、我が練馬でも
この夏初の猛暑日となる、37,2℃まで上がった、と報じています。
病床にいて梅雨明けもへったくれもないもんですが、気持ちが勇んだり騒いだり
するところを見ると、未だ未だへこたれてはいないことを実感出来ました。)

12年7月16日(
 今週も無い!とがっかりする月曜、朝日「歌壇」に吾が短歌(うた)探すに

(近年の歌は、およそ短歌などと呼べるものではなくて、ぼやいたり、怒ったり、
泣いたりと当に短歌もどき、状態ですが、療養日記の積もりですのでご容赦戴く
として、新聞への投稿は、詠み始めた頃からの短歌らしい短歌を掘り出して、週二首
のペースでしてますが、一向に入選しません。その入選は過去に二首のみトホホ!状態です)

12年7月15日(
 パジャマから浴衣に着替え床に臥す梅雨の暑さを楽しまんとぞ

(クーラー嫌いの私にとっての昨晩の湿度80%もの蒸し暑さは、流石に応えましたが、
窓を開け放って乗り越えました。が今日は朝からカンカン照りで気温も30℃を優に
超えてましたが、適度な風が吹き抜けて梅雨明けを想わせるような暑さの一日でした。
尚、浴衣は苦肉の策ですが、下はスッポンポンにタオルを当てがっただけです。トホホ!)

12年7月14日(土)
 あの日若し気管切開(きせつ)拒否せば墓穴ゆ手合はす人らを見上げてゐしか

(東京は昨日が迎え盆で、三連休初日の今日あたりお墓参りの人々で賑わってることと思います。
本来は、13日に仏様を自宅へお迎えしてお墓はお留守の筈ですが、ご自身の都合に合わせる
方々が多いと云うことでしょうか。尤も、人が亡くなるとその霊や魂は三途の川を渡って天国
や地獄へ行ったり、千の風になって大空を吹き渡ってるんだそうですから、お墓はただ単に
お骨の収蔵庫ではないか、などとバカな事は止めにしましょう、ご先祖様のお気を害いますので)
(★気管切開拒否とは・痰詰まりで苦しんでる私に、気切をしないんなら
このまま薬で眠ってもらいます。と死ぬか否かの決断を医師が迫ってくれました)

12年7月13日(金)
 不具合を体験なさんと新造の車椅子にて光が丘公園(ひかりがおか)

同行のバイヤーさんに不具合を説明しつつ緑陰をゆく

これでまた納入さる日遠退いて我れの外出平穏なりし


(一所懸命な係の方には申し訳なく思いますが、折角!誂えるんですから希望する機能を備え
乗り心地が快適で、便利で歩行操作の遣り易い車椅子を、とお願いしてますが中々思うよう
に出来てきません。今日は、係の方が支度から3時間ほどの散歩?と、帰ってきてベッドへ
戻る迄を付きっ切りで見て指導してくれましたが、2ヶ所の不具合の改善をお願いしました)

12年7月12日(木)
 引き抜きし<胃ろう>の形状見るにつけ顆粒薬(くすり)詰まるを暗に示しぬ

利用者の経験ふまえ設計の変更なして売り込みなさん


(昨日交換して貰った<胃ろう>をしげしげと観察しましたところ、注入筒の先端が絞って
ある上に受け皿との間隔が2,5ミリ程しかなく、顆粒薬の比重が重いがために堆積して
詰まってしまうだろうことが判明しました。実際に詰まった顆粒薬を使って「ゆっくり
注入する」実験をしたところ、見事に薬が注入筒に堆積し出口を塞いでしまいました。
道理でですが、この実験を踏まえて休んでいた薬を「一気に注入する事」を条件に
再開しました。復活したとはいえ、元通りには程遠い状態ですので薬に期待です。
尚、万が一詰まった時の対処法も勉強しましたので、安心して服めます)

12年7月11日(水)
 無理矢理に胃カメラ押し込み強引に<胃ろう>引き抜く医師はなにげに

使ひ古
(こ)し<胃ろう>を指して医師の云ふ「新品同様!綺麗ですよ」と

十五時間飲まず食わずの胃袋に清水
(せいすい)落すリズムに魅入る

(宿命とは云え「胃ろう」交換と云う災難は忘れた頃にやってきました。今回は口からの
「胃カメラ」を問答無用とばかりに押し込まれての交換でしたので、しっかりと見てやろうと
目を見開いて苦しさ痛さに耐えること20分、血だらけのグローブを無造作に脱ぎ捨てながらの
「終わりましたよ!」にほっと安堵しました。これで来年1月までは「肉芽」を作らないよう
管理に努め、「胃ろう」に汚れ、カビなどが発生しないよう堅実な作業をお願いしてゆきます)

12年7月10日(火)
 梅雨晴れやああ梅雨晴れや梅雨晴れやオペナビ操作す音の清けき

(梅雨の晴れ間なんてしけたものではなく、空いっぱいに青が広がって吹く風は爽やか、
秋のそれを想わせる一日でしたが、復活してくれた中指のお蔭で、オペレートナビを操作する
ピッツーピッツーピッピッツーツーの音が実に心地よく、久し振りに気分よく一日を過ごしました)

12年7月9日(月)
 パソコンのワンキーマウスよ狂ひしかポインター走らせ何をなさる気

SOS植字ができぬと訴ふに明晩行くとつれなき返事

故障ぞと指のスイッチに取り替えて押してたまげし難なく動くに

奇跡かと思えど矢張り薬かと元に戻りし中指
(ゆび)をしき見る

これが若し夢であればとオペナビの動き見極む作動音耳に


(今の唇で操作するスイッチの故障を確認しようと、中指用のスイッチで操作してみたら
正常に動く!ことから唇スイッチの不具合を発見!、指で出来ればなぁ?と試してみたら?
動いたんです、それも故障前とほぼ同じ動きまで快復してました。つい数日前に試した
時は全く駄目だったのにです。不思議です。2,3日前からポインターの動きが可笑しく
なってたんですが、今日になって動かないどころかポインターが走りっぱなしになって
ギブアップ!。一時は今日明日のアップは出来ないと諦めただけに今ほっとしたところです。
中指の快復は半信半疑だけに、新品の唇のを用意してもらうようお願いするつもりです。)

12年7月8日(
 酒を手に男三人三様に暮らす様など駄弁りて六時間(むとき)

(二年半ほど前に6人だったのが今は4人、寂しい限りですが、こればかりは如何ともし難く
夫婦が健康で年金生活を謳歌?してる彼と、単身生活を已むなくしてる彼に、私共夫婦です。
三者三様の老後を語り合ったりと有意義な6時間強を車椅子に乗って過ごしました。)

12年7月7日(土)
 呼び鈴の鳴らぬ闇にて刻々と息苦しさの増しゆく怖さ

吸えば吸うほどに痰めの溜まりきて大気が胸を満たさぬ恐怖

未だ鳴らぬ未だ鳴らぬかと息をつめ警報音を待つ間の辛さ

警報に眠り破らる女房の引き攣る顔に早く!と縋
(すが)

吸引で開きし気道を新鮮な大気が通る快感に酔ふ


(咽て目が覚めたのが5時10分前、が呼び鈴が鳴らないこと1時間、咽を抑えたり
息を止めたりして警報音を鳴らそうと頑張りましたが、鳴るどころか苦しくなる
一方、もう駄目かなぁなんて考えるほど今回は苦しゅうございました。
後で解ったことですが、呼び鈴が鳴らなかったのは乾電池の接触不良と云うお粗末でした。
テストで鳴るのを確認した後に、枕元に置いた時のショックで緩んだようでした。)

12年7月6日(金)
 呆けるか口が利けなくなればよし。ヘルパー好みの利用者様は

(病欠のヘルパーさんの穴が未だに埋まりません。
土日は駄目で、朝は9時以降6時迄ならOKも、ALS患者は?・・・と断られます。
呆けるか口が利けなくなれば、OKと仰った方がいらっしゃいましたが、困りました。
何方か助けて下さい、女房の身体もですが、精神的にも参りそうで心配です。)

12年7月5日(木)
 原因を追及してもと目をつむり「胃ろう」の詰まりをにょうぼに託す

腸管で吸収をなす顆粒薬をそのまま「胃ろう」を通せとは酷

このような薬を処方す先生を主治医と仰ぐ不運に泣きぬ


(またやっちゃいました!勢いよく入れて!の「勢い」が曖昧で、私が考えてる「勢い」とは
かけ離れたもので案の定!詰まってしまいました。仕方なく女房にやってもらいましたが、
訪問医師の教えどおりに、ほじくっては注射器で勢いよく水を入れて流すの繰り返し。
やっと出来た!と人工栄養を落したところ後100ccのところでストップ!。
完全に通ってさあ寝ようと時計を見たら2時半、興奮で寝付けず疲れたぁ。
それにしても、「胃ろう」と知ってて粉末にしてはいけない薬を処方
なさった主治医は何をお考えになったんでしょうか?不思議です。)
(尚、肝心の中指は、すこ〜し動かせますが力が入りません)

12年7月4日(水)
 チン!をするだけのレンヂを買い換えて妻ははしゃぎぬ料理本手に

(21年使った電子レンヂが壊れてしまい、今更修理でもなかろうと新品を買ってきて
はしゃいでいます。まあ私だって、新車に買い換えて初乗りするときは胸が高鳴った
ものですから他人様?のことは云えませんが。それにしても高性能でエコ、加え安価
には驚きです、確か?21年前に12,3万だったのがポイント無しで2万円弱です、
それもスチームがおまけに着いててですからねぇ。温め専用だったらもっと廉いかな?)

12年7月3日(火)
 言ひ訳に終始し保身す介護士の首切る我れは断腸の思ひで

八年間数えきれなき介護士に逃げられ泣くに断るは初


(半年間!我慢して!我慢して!我慢して!我慢して!我慢してたんですが、ついに
堪忍袋の緒が切れて今日断ってしまいました。こちらから来ないで!と拒否したのは初めて
です。スッキリどころか嫌〜な気分ですが、私が潰れそうになりましたので已むなく思いきりました)
(★12年6月26日(火)の歌を参照下さい)

12年7月2日(月)
 勝手に!も好きにやれば!も今の吾を打ちのめすには充分すぎる

(愚痴です。ご判読くださいますように。)

12年7月1日(
 大宇宙に浮いてる地球が自転する三年余りの誤作は一秒

うるう年ならぬうるう秒なるものをこの目で確かむ60秒を




(デジタル時計が在ってこその確認ですが、60秒を目で見たのは初めてでした。
それにしても、宇宙って地球って不思議ですね!、だれが創ったんでしょうね。)

12年6月30日(土)
 八日間雨無きみょうな梅雨にゐて中途半端な夏を叱りぬ

(今年の梅雨は変ですね。と云うより異常です。雨は四国と九州に限られ、我が練馬では
今日を入れた8日間に一滴の(ちょっと大袈裟?)雨も記録してません。唯一梅雨入りが
発表されてない東北北部でも季節外れの暑い日があり、北海道では真夏日が今日で5日間も
続いてると子供さんの水遊びの様子などを放送してました。中途半端はよして真面目にやれよ!)

12年6月29日(金)
 彼の女(ヘルパー)は脳梗塞を引き摺りて復帰計画ご破算となる

快復の目処さへ立たぬ闘病に代理介護士探しに動かん

内科医に脳梗塞の治療を託す成り行きとは云え腑に落ちなくて

吾を忘れ病と闘ひ一日も早き快復なされと祈る


(9日(土)の早朝に救急車で総合病院へ入院された、私のヘルパーさんのその後がハッキリ
しません。当初は今月いっぱいは仕事を休んで云々だったんですが、未だに退院の目処さえ
たっていないとか。聞くところによると、昨日初めて脳神経外科の医師が診てくれたようですが、
それまでは内科医が担当されてた由、それも専門は肝臓内科と消化器内科の先生です。
なぜ!脳神経外科の医師が当初から治療をされなかったのか不思議です。
軽い?脳梗塞だったようで言葉も手の動きも健常なのにふらつきがとれないとか、祈快復!)

12年6月28日(木)
 暮れなずむ街にカラスの鳴き騒ぐを聴きて覚ゆるおお胸騒ぎ

(何があったのか知る由もありませんが、
4,5羽のカラスが、ひとしきりおお騒ぎをしました。
すっかりマイナス思考になってるがんてつです)

12年6月27日(水)
 ホームページにALS(やまい)と暮らす苦しさをポツンポツンと書くに虚しき

(ぼやき節に嘆き節、時には怒り節に思いをぶつける事もありますが、
しょせん負け犬の遠吠えです。ましてやポツンポツンとしか書けない
もどかしさ、正直言って虚しい限りです。でも!諦めません壊れるまでは)

12年6月26日(火)
 ああ言えばこう言い返すヘルパーは聞く耳もたず心は虚ろ

極れり!私はバカとケツ捲くるヘルパー頼りに暮らす哀れよ


(週一度3時間づつを私の介護の為に約6ヶ月間来てくれてる
女性ヘルパーさんの行動、言動に振り回されて、疲れました。)
曰く・(何を言われても左耳から右へ抜けてますから・)
(・私はバカですから・)

12年6月25日(月)
 高熱(ねつ)癒えて退院をせし義母(はは)を見舞ふ妻の後ろ髪を我が引くらし

(どうしたものか?またまたの高熱でした。
原因不明とかで、点滴と本人云うところの「不味い食事」で熱も下がり、落ち着いたところで
早々に退院してきたようですが、住み慣れた自宅での療養が一番の薬だとは思いますが・・・)

12年6月24日(
梅雨晴れに開け放たれし仏窓(ふつまど)ゆ・・・?初蝉ならぬ耳鳴り聞こゆ

(窓から入ってくるものは、心地良い風のみならず色々な音も聞こえてきます。
蒸し暑さを感じたところで庭に面した窓を開け放ったところ、ジィージィージィーと蝉の声が
聞こえましたので、確認の為にヘルパーさんに耳を澄まして貰ったところ、鳴いてませんよ!
それもその筈、突然鳴り出した私自身の、それも両耳同時の耳鳴りで今も鳴り続いています)
(仏窓=フランス窓・のことで・テラスやバルコニーに面して設けられ、出入りができる窓のこと)

12年6月23日(土)
 エアー漏れ激しき気切は痩せたのか腹はぽっこり出てると云ふに

(今度は漏れです。気切から空気がブリブリと漏れて言葉が尻切れトンボになってしまいます。
気管に開けた穴が痩せた!とかで、挿し込んであるカニューレとの間に隙間が出来ての
ことらしいんですが、お腹はポンポコリンですよ!と云われてるだけに不思議です。)

12年6月22日(金)
 新処方受けし新薬顆粒にて胃酸と化合し<胃ろう>に詰まる

入らぬと慌てふためき医師の手に助けを求む二十二時半

出来ましたけど止めましょうこの薬一害あるも期待は無理と


(折角!主治医が中指の快復用にと処方してくれた二種類の薬でしたが、
胃ろうに詰まった顆粒は、特別に神経をどうこうするような薬じゃないんで
リスク覚悟で服むほどじゃないですよ!と止められました。正直がっかり!してます。
尚この薬は、腸で吸収するように出来てるので胃液では溶けない仕組みとか、なのに何故?です)

12年6月21日(木)
 よすがなく待ちに待ったる定期診察(ていしん)を受けて訴ったふ中指(ゆび)の不能を

突然に壊れし中指
(ゆび)は投薬で復活をなす筈と主治医は

矢張りかとあの正夢の元となる<痛い!>を想ひ出して膝打つ


(指折り数えて待った主治医(大学病院神経内科准教授)の定期診察日。
実はと事情を話し診て貰ったところ、私が期待したとおりの、進行ではなく、
使い過ぎか、人工的に壊したかでしょうが薬が効きますので、と処方してくれました。
実を言いますと、数日前から僅かながら力が入るようになって、数ミリながら動かせます。
果たして!復活してくれるのか懐疑的ですが、そうあって欲しいと祈るように服み始めました)

12年6月20日(水)
 台風の置き土産とふ真夏日に汗もかかずに臥せゐる不思議

(都心ではこの夏初の真夏日となったようですが、
我が練馬でもこの夏二度目の真夏日(31,3℃)を記録しました。
なのに不思議なことに暑さを感じないんですよ、
寒さにはすこぶる弱いのにです。
どうやら暑さセンサーが壊れたようです)

12年6月19日(火)
 六月の韋駄天台風四号を追ひかけまはすNHKは

これでもかこれでもかとぞ同じ絵を放送
(よこ)すテレビを視てゐる俺は

(NHKの災害好き?は定評がありますが、昼過ぎから始まった台風関連ニュースは、
よくもまあ!と呆れるほど同じ絵を繰り返し放送し、夜に入ってからも定例の番組を
すっ飛ばして迄同じ絵を放送する意味がどこにあるんでしょうか?。テレビは画像が売り
ですから、台風が過ぎ去った所の数人がだだっ広い体育館に避難してる画像を何度も放送され
ても危機感に欠けることこの上無しです。この程度の台風だったらテロップを流せば充分でしょうに)

12年6月18日(月)
 人生を思うにまさか真坂とふ急坂ころがるALS(やまい)を背負ひ

(急坂をぜぇーぜぇー言い乍ら登る!が当たり前の表現でしょうが、
私のは、蹴落とされて急坂をゴロゴロと転がり落ちています。)

12年6月17日(
 そのむかし早世なさりし父様の背中に想ひを馳せる父の日

(私が五歳の時に逝った父は、赤紙を枕元に置いたまま肺結核との闘いに敗れ38歳で
亡くなりました。当然私にはハッキリとした父親の記憶などあろう筈がありませんし、
背中を見たり追ったり出来ないままに長じましたが、お袋さんが二役を担ってくれ、
私を含む男三人を戦中戦後の混乱期に育ててくれました。私にとっては、父の日=母の日です)

12年6月16日(土)
 パソコンを打てぬ己を持て余すイライライラとイライライラと

今にして想へば中指いっぽんでALS
(やまひ)を謳ひ生活(たつき)も謳ひ

(その機能を奇跡的に残してくれていた中指を酷使すること2年、この間私の思うがままに
働いてくれ、作歌、作文、メール等々の作業を「速いねぇ」と言われる程何の問題もなく
働いてくれてた右手中指でしたが、この度悲鳴一つ上げることなく突然こと切れてしまいました。
今は、ITサポートさんが用意してくれたタッチ式のスイッチを唇で操作してますが、
慣れる慣れないの問題外で、超スローモーでなくては思いどうりに止まってくれませんので、
行ったり来たりで一向に捗りません。これだけ書くのに作歌を含めて約6時間を要しました。)

12年6月15日(金)
梅雨晴れの光が丘公園
(ひかりがおか)を吹き渡る青嵐にしる心地よきもの

(晴れ男の面目を取り戻し意気揚々と光が丘公園へ散歩と洒落込んできました。
明日からの梅雨本番を知ってか、晴れ渡った空の元一面を緑色に覆われた公園を
心地良い緑の風が吹き渡って、酷く落ち込んでいる私をしばし和ませてくれました)
(代筆・女房 兼 係長)

12年6月14日(木)
 今もなほ信じられぬが中指の壊れる前に夢に見しこと

中指が壊れ慄く、夢に見しことがおいらを奈落に落す


(生涯に亘って初めての経験でした。
パソコンを操る右手中指が全く動かなくなった夢を見た五時間後に、
現実の右手中指が全く動かなくなってしまいました。
これは夢でも何でもなく現実の出来事です。)

12年6月13日(水)
 夢に見しことが現(うつつ)となる恐怖マウス操る中指(ゆび)を喪失(うしな)

取り返しつかぬこととはこのことか中指一本わが意に添わぬ

ぼんやりと動かぬパソコン目の前においてひと日を暮らすに虚し


(手足は勿論頭の中まで空っぽになったようです。
不思議なことがあるものです、指が動かなくなった日の早朝、同じ夢を見ました。
女房の手で歌を書き取りヘルパー君の手でアップしました。)

12年6月12日(火)
 恐れていた事が突然やってきました
オペレートナビで入力していた右手中指が
動かなくなり、入力が出来なくなりましたので
暫くの間ここへのアップはお休みと致します。
早速、他の方法での入力を考慮中ですので、
 何時になるか分かりませんが、時々覗いてやって下さい

12年6月11日(月)
 虚しくて一つ短歌(うた)詠む胸裡(むなうち)の空ろなままにひと日暮れたり

(色々色々色々在り過ぎる、のに虚しい!。
♪なんでだろう〜なんでだろ?、♪あ〜あやんなっちゃった!。
おちゃらけてる場合じゃないんですが、なぁ〜んか変!なんですよねぇ。)

12年6月10日(
 エースとも頼りし介護師突然の入院なさり途方に暮るる

成り行きの見えぬ事態に困り果つスーパーウーマン如何に御座すや

祈るよに快復を待ち情報を待ちつ待ちます復帰なさる日を


(昨日の朝早くに所属の事業所へ息子さんから電話が入り、母が目眩と吐き気を訴えましたので、
救急車で入院しました。との情報のみでその後の様子は全く入らない、状況に困り果てました。
見舞いも断られたとかで打つ手が無く、ただただ一過性のもので、病床での休養で元気を取り
戻される事を祈るのみですが、ご本人から電話が来ないことを考えると・・・・・止しましょう。
何しろ、週3日の27時間を、それも土日水を受け持ってくれてる方だけに、落ち着きません)

12年6月9日(土)
 日本列島(れっとう)に梅雨とふ雨期の訪れて吾が練馬にも陰雨そぼ降る


今年は
去年の5月27日
より遅れること14日の今日、
関東甲信地方が梅雨入りしたと気象庁が
発表しました。平年の平均日は8日だそうですから、
驚く事ではないんですがこれからの4,50日を想うと憂鬱に
なります。とは云え、憂鬱なのは梅雨の所為ばかりじゃないことは言わず
もがなですが、こればかりは如何ともし難く、己を己でコントロールするのみですね。

12年6月8日(金)
 嘘だろう!58,1キロと聴いておののく体重増加に

とは云えど判で捺すよな生活に体重ひとりが増える不思議よ

しぶしぶとアクエリアスを希釈なし五体の乾きを潤さんとす


(今日は散歩日で光が丘公園へ行こうと出掛けたんですが、昨日のポンポコリン!を思い出して
急遽予定を変更、地域包括支援センターへ、アポ無しでお邪魔をし体重を計ってもらいました。
その結果が歌にあるとおりの58,1kg!、前回が3月で52,3kgでしたから約6kgもの
増加です。まさか!ですが、アクエリアス600ccの114kcalだけの摂取で、1ヶ月に2kg
づつ増えることなど考えられませんが、先生の仰るとおり倍に薄めて様子を見る事にします)

12年6月7日(木)
 ぽっこりと腹膨らむは600cc(ろっぴゃく)のアクエリアスの所為とぞ医師は

1200kcal+114kcalでALSと闘ふ戦士が太る平和よ

((せんにひゃく)タス(ひゃくじゅう)で(なんびょう)と闘ふ戦士が太る平和よ)


(このところ清拭の度に 太ったんでは?ポンポコリンですよ、とお腹を撫ぜられ?てますが、
計算上は、一日にアクエリアスを加えても1,314キロカロリーしか摂ってませんので、
ハテナ?状態です。多分!ガスの滞留による膨満だと思いますが、アクエリアスを半分に、
とのご指示を戴きましたので早速従ってますが、近日中に体重を計って来ようと思います)

12年6月6日(水)
 太陽を背に金星は黒々と<昼の明星>となりて耀(かがよ)


(金星は明けの明星とも宵の明星とも呼ばれ、前者は明けやらぬ東の空に、後者は暮れなずむ
西の空にひとり一段と輝いて、衆目を集めています。その金星が真昼間に観られると云う
天体ショーが行われました。午前7時10分ごろ、太陽の縁から金星が重なり始め、
約6時間半をかけて太陽の表面を横断し終え、青空へ吸い込まれ消えました。)

12年6月5日(火)
 母さんに推されナースになるという看護学生初々しくて

ALS
(なんびょう)に臥す吾の看護を研修す看護学生しかと学びぬ

(私の在宅療養生活を支えて下さってる「訪問看護ステーション」の所長さんが、講師として
日大付属の「看護専門学校」三年生に、ALSの看護について講義をなさってる関係で、
時々学生さんが「研修」に訪れます。看護を受ける側の私としては、立派な看護師に
育って欲しいが故に、時にはスッポンポンを曝してまでも、教材として利用して
貰ってますが、彼女らに必ず訊くのが「如何して看護師になろうと決めたの?」
一首目が学生さんの答えでした、後10ヶ月もすればお母さんの夢も叶います)

12年6月4日(月)
 若しもだよ俺のALS(やまい)が治ったら!自分で蕎麦を・・・あるはずないか

(今更何言ってんだか・・・・・あほちゃうか!、は独り言です。)

12年6月3日(
 <笑点>につられ笑うに声のなく、腹から笑ひしあのころ想う

(日曜5時半は4チャンで放送される<笑点>を、大相撲が無い時に限って観てますが、
時折出くわす笑える場面に、声が出てないことに今更ながら気がつきました。
スピーチバルブを着けててもですから、得病によって失ったものの一つです。
とALSの所為にしましたが、近頃の<笑点>はマンネリ化し、回答も出演者毎
にパターン化して腹の底から笑えないものになってしまったと私は思いますが皆様は?)

小遊三は・自動販売機の小銭拾いとエッチ系を。
好楽は・仕事が無い、貧乏を売りに。
木久扇は・おばかキャラと売れないラーメンを売りに。
☆昇太は・結婚出来ない一辺倒。
圓楽は・司会の歌丸を弄りまわすのみも、時折時事問題を。
たい平は・妻のチカをネタにと、物真似を。

12年6月2日(土)
 なにゆえにこうまで俺を苦しめる吸引処置にひと日追はれて

宿命と諦めきれぬ俺がいて痰に唾さへ無けりゃと嘆く


(往診の先生は、生きてる証拠だ!宿命だ!と仰っいますが、朝目覚めて30分も経てば
始まる吸引作業が、極端に云えば一日中続いて、眠りに入る直前迄ですから疲れます。
それも、カフマシーンで追い出したり、ネプライザーで緩くして吸い出したりと、実に
厄介です。これさえ無かったらどんなにか楽だろうと、思ってみても詮無い事ですが。)

12年6月1日(金)
 スタッフの総入れ替えに悲鳴あげ苦痛に汗かく訪問入浴

三人の息ばらばらに纏まらぬ訪問入浴なぜか疲れし


(転勤とか移動とか辞職とかその他色々の理由で、永く慣れ親しんだスタッフ3人さんの
総入れ替えがありました。予てからこれだけはご勘弁をと事業所へお願いしてましたが、
慣れてないことでスタッフは勿論、私も正直大変です。暫くは我慢のしっこになりそうです)

12年5月31日(木)
 梅雨末期おもはす日々に明け暮れし皐月尽日水無月にらむ

(今年の東京地方の五月は、まるで梅雨末期のように不順で、言うところの皐月晴れが
少なく曇りがち、その上に強風、カミナリ、強雨と盛り沢山、と私は感じましたが、
皆さんは如何でしたでしょうか?。そんな五月も終わって、しとしと雨に悩まさ
れる梅雨期を迎えますが、昔の人は何故?「水無月」と呼んだのか不思議です。
が、当時は陰暦がスタンダードだったんでしょうから、今の五月頃ですね。)

12年5月30日(水)
 交換の日時を予約し想ひ馳す<胃ろう>引き抜く傷み苦痛に

(前回は女房が、予約を取るのに3時間も待たされる、と言う酷い目に遭いましたので、
往診の先生に零したところ、よっしゃ!とばかりに電話をして下さり、7月11日10時
から施術、の予約をほんの数分で取って、では!と帰ってゆかれました。何故?は措いといて。
早速、前回のあの痛みやファイブァースコープの辛さを思い出して、情けない事にびびっています)

12年5月29日(火)
 ああ言へばこうだと自分を護らんと言ひ訳返すヘルパーに泣く

(よくもまあ!と呆れる程の言い訳です。何を言っても言い訳が返ってきて私を黙らせてくれます。
為されるままを我慢してれば波風が立たない事は充分承知してますが、それでは私の心が
萎えてしまいます。だからと言って、正論を述べ説き伏せたりすれば・・・・・・・、
結果は火を見るより明らかです。それにしてもです、何故あれ程迄に・・・?不思議です)

12年5月28日(月)
 暗雲の置き土産なる水溜まりを避ける術なく干上がるを待つ

(皐月晴れが一天俄かにかき曇り、激しい雷雨の後は明るい日差しが戻ってきました。
今日のお天気を、今の私に置き換えてみました。
待てば海路の日和あり。時か解決してくれるようです。)

12年5月27日(
 皐月晴れ、薫風清かに通りゆくリビングに息子(こ)はワックスがけを

(見事な皐月晴れに恵まれただけでなく、床のワックスがけには持って来いの、
乾いた風がリビングを吹き抜けてくれたお蔭で、予定よりも早く仕上がりましたので、
色褪せていた南向き窓二つ二間半の敷居周りも、水洗いの後にニスで化粧をしてくれました。)

12年5月26日(土)

 家族間無料のケータイなればこそ娘と話す妻の饒舌

(つい最近でした、文字が小っちゃくって操作し難いからと、
ケータイを「老眼」(妻・談)用に買い換えたら、家族間無料の契約を、
それも、結婚して仙台に一家を成し姓が替わってる家族でもOK、とのケータイを
手に入れたものですから、気が楽になったんでしょう、このところ娘と嬉しそうにお喋りしてます)

12年5月25日(金)
 容赦なき雨に散歩を阻まれてベッドに我れは不貞腐れゐる

(雨男面目躍如!と粋がってはみたものの、
折角の外出予定がにっくき雨に流されてしょぼん!です。
気切以前の8年間は、雨で中止した覚えは無い!ほどてしたので、
このところの雨にはうんざりしつつ、晴れ男の面目丸潰れを嘆いてもいます。)

12年5月24日(木)
 真顔にて返事をなせばヘルパーはどこかおかげんおわるいのでは?

(真剣な顔だと心配されて、笑顔だとご冗談をと一蹴されて立つ瀬がありません。
もっとも、もうとっくに立つ脚を失ってベッドに貼りついての毎日ですが。)

12年5月23日(水)
 誂えし車椅子めの不出来さを業者に迫るに暖簾押すごと

三時間
(さんとき)をああかこうかと四人(よったり)で車椅子めの改善策を

返品を押してとぼとぼ帰りゆく業者に声かく急いでください


(車椅子業者がやっと引き取りに来てくれ、不具合部位の改善要望を聴いてくれました。
但し!これが限度だ、とか部品が無いとか何とも頼りない相談に終始しましたが、
約3時間に亘っての検討の結果と車椅子を連れて帰りました。でも何時になりますやらです)

12年5月22日(火)
 胸裡に澱みしものをようやくに吐露しつくせば人心地つく

吾の吐露す澱を優しき両の掌
(て)に受け留めくるる人に救はる

明日あるをしかと覚えしけふを吾はALS
(やまい)と歩みく糧とぞなさん

(バースディカードその他の件での覚悟の直訴が
功を奏し、事業所さんのご理解を得ることが出来ました。
この先何年続くかは、私は勿論お医者様も分からない闘病?です。)

12年5月21日(月)
 百七十三年振りに観らるると金環日食衆目を惹(ひ)

宇宙ショー観まむと俄かファンこぞり観測グラスを目に天仰ぐ

折角の金環日食われは今ベッドに貼りつきテレビに魅入る




(皆さんもきっと何らかの方法でご覧になっものと思いますが、感動的でしたねぇ。
と云いましても私のは、予報どうりに金環日食が出現するという不思議な出来事にです。
次に東京で観られるのは300年も先だそうですが、ほんとかいな?、ではなく、
宇宙に浮いてる?物体が、何故そこまで正確に、動く?のか?、です。お笑い下さい。)

12年5月20日(
 白鵬(よこづな)と六大関がずっこけて優勝攫(さら)う平幕旭天鵬が

矢張りかと膝打ちて観る大関の互助会然たる星の遣り取り

帰化せしと云えども元はモンゴルに生
(あ)れし力士ぞ旭天鵬は

情けなや白鵬こけし夏場所を取り逃がしたる大和力士ら


(今日は大相撲夏場所千秋楽でした。優勝は、候補どころか下馬評にもあがってなかった、
西前頭7枚目の旭天鵬(37)ときてるんですからポカン!状態です。白鵬が4敗となった
時点で混戦になるだろう事は予想できましたが、真坂まさかの旭天鵬とは驚きました。
それも東前頭4枚目の栃煌山(25)との平幕同士の優勝決定戦を制しての優勝でした。
史上最年長となる37歳8カ月での初優勝に涙を流し、関係者のお蔭と感謝の言葉を述べる
姿はモンゴル出身を忘れて余りあるものでした。引退したら親方の座が約束されてるよう
ですから、頑張ってもらいましょう。それにしても情けないのは大関の稀勢の里で絶好の
チャンスをみすみす逃してしまいました。5人の大関との星の潰し合いに疲れましたか。)

12年5月19日(土)
 皆様のご訪問数をカウントし短歌(うた)詠む日々の励みとなしぬ

なのになぜ己の足跡カウントす意地悪なさるコンピューターよ


(皆様が此処をご訪問下さると、ページの写真の下にあるカウンターが24時間に1回に
限って1を加算する仕組みになっていますが、この度ひょんな事から、私が自分で
ホームページを更新したり、一度電源を落してから再訪問すると、1づつ加算し
てることが判明しました。どうやら「桜台通信」(表紙)の方は異常が無いよう
ですが、ご訪問下さる皆様の顔が見えないだけに、せめて人数だけでも把握出来
ればと、毎日チェックをして歌を詠む励みにしてましただけに、正直ショックです。
なんせ幻のような数字に一喜一憂してたんですからねぇ、パソコンって怖い物です)

12年5月18日(金)
 けふの日のために録り溜めし吾が歌をしみじみと聴く遺言のごと

(発病して約2年ほど経った頃で、既に両腕(手)がマイクさえ持てない状態でしたが、
主治医のお告げ?通りに進行してることに、これ以下(以上)ない程落ち込んでた
気持ちに鞭打って、テープに録ったカラオケ歌を数本遺こしてあります。これが
不思議なことに、イライラしてる時に聴いていると気持ちを鎮める効果がある
ようで落ち着くんです。以来、時々ですが、鎮静剤替わりに聴いています。
何故どうしてですが、もう二度と歌えないと思うと大切にしたいものです)

12年5月17日(木)
 誰一人治すと云はぬALS(やまひ)メに傷めつけらる日々の憂鬱

憂鬱に輪をかけ我れを谷底へ引き摺り込まむと己なに様


(私を悩ませ、苦しませてくれるのは、ALSだけじゃないんです。
ALSは、原因を作っただけで運用してるのは私自身です。
と解ってはいるんですが、悩んで苦しむのも私です。
解ってはいますが、逃れる術がありません。)

12年5月16日(水)
 清拭に 始まり車 椅子屋には 駄目出しなして 呼吸器交換

立ち会ひて 息つく間なく 診察を 受けし身体の リハビリに暮る


(この短歌もどき二首は連作です。)
(今日一日と云っても11時から6時迄の事ですが、清拭が終わってほっ!としたところへ
車椅子屋さんが来て、欠陥部位の説明を一通り聞いて、近日中に引き取りに来る、と
約束をして帰りましたが、仕上がり日は未定とのことでがっかりしてるところへ、
人工呼吸器屋さんが交換に来て、あれこれやってるところへ看護師さんと、
往診の先生が合流して大騒ぎ!、新器の設定をしてテストに使用した
ところが、エアーの量と呼吸の間隔が全く違うので、社へ帰って
調整してきますと元の木阿弥!に。がっかりしてるところへ、
リハビリの先生が来てくれ、カツ!を入れてくれました。
それにしても、なんでこんなに重なるんでしょうか?)

12年5月15日(火)
 短歌(うた)の二句浮かびメモなすパソコンの電源入れる復唱しつつ

忘れない内にと急
(せ)きてパソコンの立ち上がり待つ今か今かと

(ふと思いついた短歌の一、二句を一時でも早くメモしとかないと
直ぐに忘れてしまいそうで、パソコンのスイッチを入れるんですが、
立ち上がる迄の数分間の待ち遠しいことったら、情けないことですが)

12年5月14日(月)
 矢張りかとNHK介護短歌の募集欄をほくそ笑み読む

自ずから「条件」破棄し募集なすNHKよあなたは豪
(えら)

風と腕もちての抗議を見苦しき柳と暖簾で交はす愚かよ


(「NHK介護百人一首」の応募条件を自作の短歌「五七五七七」に限ります。と募集しておきながら、
入選100首中31首が音数オーバーか不足だったものですから、これは可笑しいと抗議したら、
「五七五七七」の短歌の形式に限るという意味です。
「五七五七七」の三十一音をはみ出した表現を認めていない訳ではありません。
字余り・字足らず・破調も認めています。

と、ハチャメチャな事を云ってきましたので、本気になって遣り合った結果!
頂戴したご意見は、今後の参考にさせていただきます。
となりましたので、鉾を収めて、今年の募集を待ってましたところ、
この度
「応募条件・自作の短歌「五七五七七」に限ります」が無い!
募集要項のみの発表となりましたので、喉のつっかえが取れた思いです)
(豪い(えらい)=えらい目に遭う!の「えらい」です)

12年5月13日(
 母の日は九十五歳のお袋に想ひを馳せるベッドに臥せつつ

健気なるお袋さんは臥す我れのホームページ
(ブログ)を読むを日課となさる

(兄貴と一緒に暮らしてる95歳のお袋さんが、今でもこのページを読んでくれてます。
自分だって大変でしょうに息子の様子を気遣ってのことでしょうが、有難いことです。
ベッドに張り付いてては、母の日と云えども、どうにも動きようがありません。)

12年5月12日(土)
 新造の車椅子奴に預く躯の悲鳴に知りぬ出来の悪さを

オーダーで創りし車椅子
(くるま)のそのあまりお粗末にして乗る気失せたり

(仕上げ前の試乗時に、善処方をお願いしたはずでしたのに、枕、背もたれ、肘掛が駄目。
に加え、左右と上下にやたらと揺れますので、タイル、レンガ敷きのがたがた道での、
乗り心地はうっかりしてると口の中を噛んでしまいそうで、正直!呆れています。
当然このまま受け取れませんが、手直しとなるとまた待たされるでしょうし。
一年がかりで創ってくれたものがこれですから、ほんとうにがっかりです)

12年5月11日(金)
 新緑の光り輝く光が丘公園(おか)に立ち緑色なす風に酔ひたり



(写真に青空はありませんが、素晴らしい皐月晴れの光が丘公園の新緑は、
眩しいまでに光り輝いて車椅子の私を歓迎してくれました。
薫風香ると云いますが、当にあの風を云うんでしょうね)

12年5月10日(木)
 嗚呼無情!地震、津波に放射能、竜巻めらに脅え暮らしぬ

愛おしき日本の自然が牙を剥く、何に怒るやよすがなき世に


(いったいどうしたと云うんでしょうね。
去年の東日本大震災を筆頭に、止むことを知らない自然災害のオンパレードです。
のみならず、原発事故が尾を引いて住民は勿論、全国民を電力不足の土壺にはめようと
しています。加わえ、地震学の専門家とやらが、近い将来に起こるだろう地震、津波の
レベルを大幅に上げてあたふたさせただけでは物足りないのか、富士山の下を活断層が
通ってて大地震が起きると富士山が崩壊する!などとのたまう始末、何を信じていいのやら
悩むところですが、私は逃げ出すことなど100%無理ですから、神仏に祈る事にします)

12年5月9日(水)
 肉芽焼く準備なしつつ医師の云ふ苦しかったらウィンクなせと

電気メス操つる医師はテキパキと切る焼く止血と実況告げつつ

気切口照らすライトを手に妻はにこにこにこと覗いてござる


(先生曰く、気管切開後の肉芽は宿命だ!のとおりで、ほぼ定期的に切除をしてくれてます。
今日のは、肉芽と云っても突起物ではなくって台形なので、切除ではなく電気メスで
削り取るようになさったとか、勿論!局所麻酔をしての事で出血は少々でした。)

12年5月8日(火)
 ピカピカの新マイカーに初乗りしそろり行きますヘルパーの手で

車椅子とは云へ病躯を運ぶゆえ誂えました安楽型を


(去年の4月8日に始まった、新車椅子製造計画が、やっと今日の納車をもって終結しました。
気切をしてからの外出は、酸素ボンベと吸引機必携でしたので、二人のヘルパーさんに
連れてってもらってましたが、この度の新車は、ボンべ2本と吸引機を積載出来
ますので、ヘルパーさん一人でも・・・と期待出来る上に、点滴棒も着けて、
長時間の外出が出来るはず、と密かに期待してますが、果たして?。)

12年5月7日(月)
 祈るよに吾が名を探す、週二首を投稿つづける朝日歌壇に

(情けない話ですが、一向に入選しません。
私の歌は、永い療養生活の日々を日記の積もりで詠んだものですから、
当然と云えば当然ですが、ちょっと悔しくて、ちょっと寂しい月曜日です。)

12年5月6日(
 史上初六大関の揃ひ踏む五月本場所満員に沸く

尻に火が着きしか大関六人の必死の相撲を眉つばに観る

自ずからハンデ背負
(しょひ)しか初日から黒星喫す余裕の白鵬

(今日は待ちに待った大相撲五月本場所の初日でした。
史上初の6大関です。総当たりで星の潰し合い必死です。
大関は負け越しを二場所続けない限り、大関の座を追われる
事は無い、と云う恵まれたお相撲さん達ですが、過去に負けが
込んでくると休場して、翌場所に勝ち越す(8勝)事を繰り返して
大関在位場所数の新記録を作って引退した、お相撲さんがいましたが、
最低でも10勝を期待されてるんですから大変です。その昔、初代貴の花
が、大関で人気を独り占めしててもクンロク大関と揶揄される程、ファンの
目は厳しいものですから、少なくとも格下力士には取りこぼしは許されません。
それにしても、初日に6大関全員が勝ち、20場所目に横綱白鵬が負けるという
珍事で幕を開けました。お蔭で、面白いと云うより興味深く相撲を楽しめそうです)

12年5月5日(
 部屋奥のベッドに暮らす我れなれば皐月の風に恋する立夏

(今日は、子供の日、端午の節句で立夏でした。さしものお天道様もよくご存知で、
ほぼ全国的に皐月晴れをもたらしました。行楽地は勿論ですが、あちらこちらの
催しその他で、子供達の笑顔と歓声が弾けたとテレビニュースが報じていました。
なのに何故!私はベッドにいるんでしょうか?。次の外出予定は11日、果たして?)

12年5月4日(
 待望のお祖母(ばば)になりし友人の可愛いを聴く電話の向こうに

可愛いを連発なさる、ご自分の子育て忘れ初孫(まご)抱く祖母は

(遅まきながら、奈良の友人に初孫誕生のお祝いを兼ねた電話をしましたが、
可愛いの連発は勿論、見る見る大きくなってもう笑うのよ!と手放しです。
きっと皆さんもそうだと思いますが、孫って兎にも角にも可愛いんですよね)

12年5月3日(
 翠雨降る瑞雨また降るゴールディンウィーク(れんきゅう)の初日に降るは涙雨なり

(雨は私らの生活に無くてはならないものですが、なにも4連休初日に降らなくても、
それも被害が出る程の大雨てすから皮肉です。それでもと、沢山の人々が色々な
交通手段で東京を出て行った、とテレビニュースが喧しいことです。)
翠雨=新緑、青葉に降る雨。瑞雨=穀物の生長を促す雨)

12年5月2日(水)
 込み上げるものを呑み込み温顔をつくりて迎ふあしたと云う日

(あしたはきっと!いいことがあるはず、と己に言いきかせてます、が)

12年5月1日(火)
 清拭に右に左に転がされ目眩に背押され奈落の底へ

(未だに目眩があって、と言っても身体を側臥位にされるとですが、左右に廻りながら
深みに落ち込んでゆきますので、その気持ち悪さは・・・・・。
ぁあ!想いだすだに 気持ちわり〜!)

12年4月30日(
 弥生とふさくらの色に浮かれゐし季(とき)の移れりみどり満つそに

(桜前線が列島を桜色に染めつつ北上する直ぐ後を、新緑前線が
追いかけるように北上し、一年で一番快適な風薫る五月となります。
が、明日以降のゴールディンウィーク後半は、雨模様にがっかりさせられそう、とか)

12年4月29日(
 たまゆらの夢か現かずるずるとすすり込みたる生蕎麦の旨し

(またも夢です。女房が食べてる姿は匂いだけで殆ど目にしませんが、
テレビでは食傷する程見せ付けられてますので、食べる!が夢に迄出てきます。
それも、ウン大丈夫しっかり呑み込めてる、とはっきりと声も出たところで、
目が覚めました。普段の生活では、食べたいなんて全くないんですがねぇ)

12年4月28日(
 二十八・二十九・三十・・・三・四・五・六日はゆっくりお休みなさい

中抜けの大型連休スタートす日五月晴れとふ青空高し

風薫る練馬の空は晴れ亘りきのうの雨を嗤ってござる

西つつじ東スカイツリー北さくら愛でる人らの群れの蠢く

私らに連休などは無いと云うヘルパーさんの介護で過ごす

渋滞も大混雑も我れに無く連休初日は粛々とゆく


(ちょいと遊んでみました。)

12年4月27日(金)
 霧雨のなかに佇みつつじらを根方に咲きみつシロハナミズキ


ハナミズキ=アメリカヤマボウシ(亜米利加山法師)

(午後には止むでしょう、の予報を信じて用意万端整えて待つこと約2時間、
やっと霧雨になったところで雨天決行!、遠出は無理なのでお決まりの「つつじ公園」迄。
そこで目を見張ったのが、紅白のハナミズキ、こんなに綺麗に咲いてるのを愛でたのは初めて
で、今年の冬から春にかけての寒さが、生まれ故郷の気候にぴったりだったことを想い知りました)

12年4月26日(木)
 運悪くお通じ作業の最中の電話にご免!いま取り込み中

(尾籠な歌で恐縮です。
実を云いますと、取り込み中じゃなくって、排出中だったんですが。)

12年4月25日(水)
 呼吸器の警報音に地震(なゐ)の揺れ、ふとどき者めが春眠やぶる

(昨晩の警報音は2回鳴りましたが、何れもが熟睡中で驚いて目を覚ましました。
原因は不明のままに今メーカーに問い合わせ中です。あれは呼吸器の寝言?でしょうね。
地震は5時20分過ぎでしたが、震度3程に感じたのが永〜く揺れたので、若しや何所かで
大地震か、とも考えましたが、眠いのに負けてテレビを点けずに何時の間にか眠りに落ちてました)

12年4月24日(火)
 三ミリに刈りて頭も脳みそもすっきりしくれしナース頼もし

(二週間に一度の芝刈りですっきりですが、1センチにも伸びてないのに
3ミリに刈ると鬱陶しさから解放されるんですから不思議です。
それにしても今のバリカンはお利口さんで、刈り取った
髪の毛を吸い込んで周りを汚さない優れ物です)

12年4月23日(月)
 女神また般若にもなる我が妻は休日ですとにこにこ出掛けし

(我が家の女神様はご機嫌麗しく、にこにこと雨降る中をお出掛けになりました。)

12年4月22日(
 お天気の週間予報を祈るよに見るに散歩日雨とつれなし

(27日金曜日ですが、木、金と降っといて、28日(土)からのゴールディンウィークに
好天が続く段取りのようです。自称晴れ男が勝つか、気象庁が勝つかですが、
午後の4時間だけで結構です、皆さん!晴れるように私と一緒に祈って下さい)

12年4月21日(土)
 ケアマネに怒り悩める胸裡(むなうち)を重く語るに軽く去(い)なさる

捨てちゃえと云ふは易けど俺
(おい)らにも意地があります男のそれが

(あのバースディーカードを未だに引き摺ってます、情けないことに。
捨てちゃって、すっきりと忘れてしまっちゃえばっ!、
で済めばこんなに落ち込まないんですが、こんな私にだって成人男子の、
社会人としての、プライドがあります、・・・でも云えない!)

12年4月20日(金)
 穀雨とふ雨を糧とす筍に肖りたきと夢にまでみぬ



(今が旬の竹の子が義妹から届いた昨晩、竹藪らしき処で竹の子を懸命に探してる夢を見ました。
不思議なことに腰辺り迄の竹の子ばっかりで、親竹は全く無い原っぱのような処で這いつくばって
探してたんですが、あれはいったい何んだったんでしょうか?夢って願望が元にあるようですが)

12年4月19日(木)
 臥処(ふしど)まで漂ふ香りの悩ましき蕪の酢漬けが鼻をくすぐる

(酢の物大好き!人間で、蕪、胡瓜揉み(若布入り)を一年365日欠かさず箸休めとして
食べるほど好きだった!んですが・・・、今は残念ながら、その香りを楽しむのみです。)

12年4月18日(水)
 古希すぎて初孫抱きし友人の笑顔に寄り添ふ旦那の笑顔

おめでとう!目出度くお祖母
(ばば)の誕生に贈りますとも孫娘(まご)持つ我れは

(奈良に住む幼馴染の娘さんから、○ちゃん(幼馴染の呼び名)が待望のおばあちゃんに
なって、お宮参りを家族でした時の写真です、とメールに添付して届けてくれました。
お二人さんの笑顔ったらもうでれでれで(失礼!)、幸せを絵に描いたようです。)

12年4月17日(火)
 時ならぬ闇を連れこし春雷は雨をいっ時降らせてゆきぬ

雷様と黒雲去りし狭庭辺にぼんやりと立つ昼行燈の


(予報がずばり?と当たって、2時頃から一天俄かにかき曇り雷神様の襲来です。
とほぼ同時に雨が降り出し、気温も急降下しましたが、雷様の通過と共に止みました。
明るくなって庭を見たら、昼行燈ならぬ庭園灯がぼんやりと電気の無駄使いをしていました。
我が家のおバカさんは、夕暮れを感知して点く方式で、指定した時間がくると消灯しますが、
今日のように、厚い雨雲に覆われて薄暮くなると、点いてしまうおっちょこちょいでもあります)

12年4月16日(月)
 けふこそは口を利かずに過ごさんと頑張る間もなくスピーチバルブ(ばるぶ)着けてよ

(話せるから!に頼られての事か、口パクを読めない!からか、は措いといて。
バルブを着けずに受けるサービスは正直、お互いに大変です。
そこで、癇癪をおこして、着けてよ!と、着けますよ!
これじゃあ何時になっても進歩はありませんね。)

12年4月15日(
 サスペンスドラマを惰性で視つつ視るレディスゴルフをコマーシャルの間に

(今日は珍しく昼前から何の予定も無くって、テレビ三昧の一日になってしまいました。
NHKニュースに続いてののど自慢の後、お宝鑑定団を視終えた頃からうとうとして
たようで、気がついたらサスペンスらしきドラマをやっていて、惰性で視ている内に
3時からの女子ゴルフが始まって、観たいけどドラマもと悩んだ?挙句の策が、普段
舌打ちしてるコマーシャルの時間にゴルフを観ては戻る作戦。4時前にドラマが終わっ
て、女子ゴルフが若林舞衣子の優勝で終わったところで、7チャンの男子ゴルフに移動、
今年の男子初戦は残念ながらオーストラリアのB・ジョーンズの優勝で幕となりました。
期待された石川遼君は、8打差ぶっち切られの10位タイに沈み?ましたが、この後は
笑点、バンキシャに入ったところでこれを書き始めました。)

12年4月14日(土)
 雨に泣く春の宴は哀しくて散り敷く桜を踏みゆくばかり

(今年は、折角の桜が風と雨と冷え込みに泣かされたまま終宴を迎えてしまいました。
昼間は風に、夜桜は冷え込みと雨に虐められて、千鳥ヶ淵などは淋しかったとか。
でも八重桜が、ハナミズキが、つつじがと咲き継ぎつつ季節は移ろいゆきます)

12年4月13日(金)
 妄想の世界に遊ぶ現(うつ)し世に暇乞ひなす時は態(なり)はと

(私の毎日はこう見えて暇な時間は意外と少ないんです。
問題は、日記形態の短歌を詠んで添え書きをするのに時間を取られること。
これだけは欠かす事のできない、何が何んてもですから、何時も頭を離れない
毎日ですので、大変ですが、たま〜にぼ〜っとしたりする時間があったりすると)

12年4月12日(木)
 雨に泣き風に打たれし桜花、けふは春陽に笑顔さへ見す

(春の嵐に傷めつけられ悲鳴を上げてた満開の桜でしたが、よくぞ頑張ってくれました。
この分だと日曜までは、と思ってましたが、明日また雨との予報がでました、残念!)

12年4月11日(水)
 巡りこし七十四歳(ななじゅうよん)の誕生日、生き永らえて活き恥曝す

ねえ見てよ!ほら可愛いでしょ貰ったの七十四歳
(ななじゅうよん)の誕生日なの

これ俺に?嘘だろ真坂!俺今日で七十四歳
(ななじゅうよん)だよ男だぜ

若しかして?童
(わらし)還りか認知症患ひ臥せると私を見てか

恐ろしやこれを手にして喜ぶと俺を介護す方の神経は




(私の生活の一部を担ってくれてる、介護事業所の職員一同様から頂きました。が・・・・・?)

12年4月10日(火)
 時間ですヘルパーさんは人工栄養(えいよう)を空いてもいない腹に滴(おと)しぬ

(私の食事は実に味気無い!、は当たり前で、胃ろうに味蕾は付いてないんですから。
が口から食べない!でもしっかりと、いやそれ以上に満腹感は味わって?います。
多分!空気が入って膨満するためと思いますが、快調ではあります。
但し、不思議なのは、腹減ったぁ!が全く無い!ことです。)

12年4月9日(月)
 認知症?どころか吾の眼はかくしゃくと貴方の行ひ見てをりまする

(この度またまた、認知症?或いは幼児を想わせる、ような扱いを受けて
腹も頭も煮えくりかえっています。助けて下さい!可笑しくなりそうです)

12年4月8日(
 SOS!フロアの疵をパソコンを修繕たのむ息子呼びつけ

床にいてああこうせえとリモコンで息子動かす俺は親父じゃ

仕事終え女房待つ家へそそくさと帰る息子はまた呼んでよと


(もともとあった板張りフロアの疵が、ひょんな事から大きくなったところでのSOS。
ドイトへ2往復したりして出来ましたが、仕上げの色付けは又の機会にと帰ってゆきました。
勿論この他にも色々頼みましたので、昼食はパンを齧りながらと云う慌ただしい助っ人でした。)

12年4月7日(土)
 抗ふをよしとせぬゆへ吾の裡に仕舞ひこみたる奴を宥めぬ

宥めるに云ふこと聞かぬこ奴めを如何んとせんや桜の春に


(ご免なさい!日記ですので、内容はご容赦を。
因みに、先のNHKとは無関係です)

12年4月6日(金)
 桜満つ光が丘をそぞろゆく冷たき風と春陽をほほに

萌え出でし芝生の緑と青空をバックに咲き満つ桜の美ごと

桜花咲き満つ
光が丘公園(その)に幼児のはしゃぐ声跳ぬ青空のもと

(今日の天気は、晴れのち曇り、光が丘駅から地上に出てみたら明るい空から雨が。
でもほんの数分で止んで、見る見る内に澄み切った青空が上空を覆いつくしました。
がしかし、時折吹く強めの冷たい風が桜を揺らし、私を震え上がらせてくれました。
が、肝心の桜はドンピシャ!でした。七、八分咲きの中に満開が数本あって、
歓迎してくれ、傷心を抱える私を癒してくれた!と勝手に受け取って帰ってきました)

12年4月5日(木)
 なにもかも嫌になりしも逃げる術持たざる我れを俺(おい)らは嫌じゃ

あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っもうっ!!

12年4月4日(水)
 荷を解けばバッケ、たらの芽リビングに春をつれこし香りの春を

山里に生
(あ)れし、たらの芽、蕗の董、春を告げゐるさみどり色の



(友人からの戴き物です。自宅の庭に芽を出したとかで食べ頃を見計らって送ってくれました。
残念ながら私は食べられませんので、香りをたっぷりと戴きました。)
(バッケ=東北地方の方言で、ふきのとう のことです)

12年4月3日(火)
 咲き初めし桜の悲鳴が聞こえぬか!、吹き荒(さ)ぶ嵐を叱りつけたり

(日本海で発生した「爆弾低気圧」が日本全土を暴風雨圏に巻き込んで、北上しました。
首都圏は暴風に電車が止まったりして早引けしたサラリーマンの足を奪い、空の便は殆どが
欠航し、新幹線も一時運休したりと大騒ぎをしましたが、8時過ぎには雨が止んで十三夜の月が
煌煌と輝いていました。風は未だ落ちてませんが、咲き始まったばかりの桜は安堵したことでしょう
(爆弾低気圧・短時間で急速に発達する低気圧で、日本海で発生するのは極めて異例とのこと)

12年4月2日(月)
 短歌会五七五七七に限るとふ掟て破りの入選数多

限るとは謳ひてあるもその実は何んでもありです介護短歌は

虚しさにも一つ虚しさ積み上ぐる、抗議は暖簾に腕押すごとし


☆応募条件・自作の短歌「五七五七七」に限ります。
を、私は、
自作の短歌で 五・七・五・七・七 の 5句 31音 に限る、と解釈しました。
が入選歌の40%弱が、1音〜4音オーバー と 1音〜2音不足 でしたので、
条件と違う歌が入選してるのは何故ですか?と質問したところ
主催者から
「五七五七七」の短歌の形式に限るという意味です。
「五七五七七」の三十一音をはみ出した表現を認めていない訳ではありません。
字余り・字足らず・破調も認めています。

との返答がありました。ので、頭の中がゴチャゴチャになりました。そこで、
ご訪問戴いた皆様の、賢明なる「ご理解、解釈」をお聞かせ下さいますようお願いします。
私の解釈が正しい、とお思いになられる方は、
青字と、主催者が正しいとお思いの、
方は
赤字 とだけで結構です、「桜台通信」表紙にあります、「メールはこちら」
から送って頂きますようお願い申し上げます。

12年4月1日(
 嘘を吐く嘘見え見えの嘘を吐くALS(やまい)が治るとエィプリールフールに

(今日は四月馬鹿ともエィプリールフールとも云って、大きな顔?をして嘘を吐いても
いい、日じゃなくって、嘘を吐かれ真に受けた人を「エィプリールフール」「四月馬鹿」と
囃したてた、のが発端、と云うのは嘘で、本当のところは諸説あってはっきりしないとか。
エィプリールフールは、バレンタインデー他のように商戦には乗らない上に、日本人の
生真面目?な国民性もあって諸外国のようには騒がしくないようですね)

12年3月31日(土)
 開花です!春の嵐が吹き荒ぶ靖国神社に桜咲き初む

待ち焦がる春の宴の始まりぬ桜咲き満ち散り敷くまでの


(今日午前11時頃、東京の桜の開花宣言が気象庁から出されました。
南の強風が吹き荒れ雨もまじる中、東京に例年より5日遅れて春の便りが届きました。
と云っても、千代田区の靖国神社にある標本木に、5、6輪が咲いただけの開花宣言で
すが、この先は低温気味に推移するようですから、例年になく長期間の花見が楽しめそうです)

12年3月30日(金)
 見つけたよ!春がきたよと謳うよに咲いております桜の二輪


陽当りの良い幹に2輪だけ・・・
(春一番ならぬ春本番を想わせる強い南の風が吹くなかを、練馬のつつじ公園へ行って
日光浴をしてきました。明後日はもう4月だというのに、桜は蕾の先端に薄いピンクを
差した程度でした。日中は20℃近くに気温が上がって期待しましたが、残念でした。
次回の6日は、間違いなく爛漫の桜を見せてくれることと想いますが)

12年3月29日(木)
 治療術なきとふALS(やまひ)を連れてゆくただ診察(み)るのみの主治医の許へ

咲き惜しむ桜並木に目も遣らず介護タクシー我が家へ急ぐ


(満開の桜を期待して、3ヶ月ごとの診察日(ドライヴでの外出が出来る)を、今日と決め
予約を取ったにも関わらず、当の桜は未だに蕾のまま、どころか色付いてる木を一本も
目にしないまま帰ってきました。素っ気ない診察と、桜に裏切られ?てがっかりです)

12年3月28日(水)
 皆様が喜ぶ相撲をと誓ふ大関昇進享(う)けし鶴竜

琴欧洲、日馬富士、把瑠都、琴奨菊、稀勢の里、鶴竜、嗚呼!
ことおうしゅう、はるまふじ、ばると、ことしょうぎく、きせのさと、かくりゅう、ああ!

史上初六大関の揃ひ踏む土俵は星の遣り取り場所か


(大相撲春場所で、惜しくも優勝を逃した鶴竜が「大関」に推挙されました。
これで史上初となる大関が6人です。過去に横綱4人に大関5人の時代がありましたが、
それに次いでの異常事態だと私は思います。横綱と違って大関には「角番」があります。
兎に角勝ち越し(8勝7敗)てさへいれば、その地位を追われる事はありませんが、
負け越し(7勝8敗)を二場所続けると、自動的に関脇へと陥落する事に相なります。
そこで揶揄的に「大関互助会」と呼ばれ、八百長だ!出来レースだ!と疑いを掛けられ
かねない相撲が、となります。何しろ琴のつく二人は4人と、その他の4人は5人の大関
と星の潰し合いをしなければなりません。千秋楽に9勝5敗と7勝7敗がぶつかったら?、
悪趣味かも知れませんが、こんな相撲の楽しみ方もあるというお話でした。いずれにしまし
ても、ここを抜け出して横綱になるのは至難の業でしょうね、特に琴奨菊、稀勢の里にとっては)

12年3月27日(火)
 雪に雨次いでヘルパー辞任(やめ)るとふ追ひ討ちかけらる我れの外出

(コンチクショー!に次いで今度はドホホ!です。永〜く来てくれてたヘルパーさんが、
今の事業所を辞めて他の事業所へ移るとかで、私の処は今月一杯で終わり!とのお知らせが
ありました。彼女は私の外出を一手に引き受けてくれてましたので、大大大ショック!です。
早速後継者探しをお願いしてますが、二人体制でないと駄目!とかで難航しそうです。)

12年3月26日(月)
 ぼんやりと何するでなく日の暮れて歌題を探す寧日なれば

(朝から何の問題も起こらずプログラムどおりに粛々と暮れました。
こんな日は日記を書くのにも困ります・・・・・ので、こんな歌になりました。)

12年3月25日(
 友垣と駄弁り合ひたる春日暮れ帰りゆく背にまたの日約す

(恒例の友人とのお駄弁り会、積もる話に花は勿論ですが、3人が三様の生活を
していますので、話の種が尽きることなく6時間を楽しんでお開きとなりました。)

12年3月24日(土)
 療養の日々に想ひぬ献体をなして介護の謝礼となさん

(どうやらどころか120%、治療につながる薬、技術の開発は、少なくとも私がこの世で
お世話になってる時代には、実現しそうもないことをネットで再確認してしまいました。
元気になったら働いて恩返しを、との夢語りも本当の夢に終わってしまいそうです。
何時なんどき、その日が来てもいいように、手続きを、と考えてる今日この頃です)

12年3月23日(金)
 嗚呼無情!月に二回のお散歩を雪と雨メに流さる不運

何かぼく悪い事でもしたのかな 誰かが云ってた神が視てたと

自他共に認める我は晴れ男 あしたは晴れる晴れるさきっと


(気切をするまでは一度もなかった雨天中止が今日で3回目です。
何故どうしてですが、単なる巡り合わせなのか、神様の思し召しなのかは、
それこそ神のみぞ知る、ですが、ヘルパーさんをキャンセルするという難作業が生じ
る上に、次の日程を決めるのにも二人のヘルパーさんの遣り繰りにご苦労を掛ける事となります)

12年3月22日(木)
 疲れたと二言目には吐く妻は七十歳を売りに吾を介護(み)

(このところどうしたものか、二言目には 疲れた!です。
私が見る限りですが、先ず食事をまともに食べてない、二人暮らしと云っても私は食べま
せんので、作るのは自分のだけ、疲れてたりするとご飯に沢庵で食べちゃった、です
から疲れて当然。なにしろ肉と魚は頼んでも食べない人ですから困ったものです。
もう一つは夜型の生活、これだけは如何ともし難い事で私の専任介護者としては
勿論、それに関する雑用が多く寝る暇も無い!と、息巻かれると、ご尤も!です)

12年3月21日(水)
 東日本大震災(しんさい)を打ち砕かんとセンバツの球児は誓ふ甲子園に

球児らに感動もらふ大人らの涙に想ふあの東日本大震災
(しんさい)

(第84回選抜高校野球大会の開会式で、選手宣誓した石巻工・阿部主将の宣誓文です)
東日本大震災から1年、日本は復興の真っ最中です。被災をされた方々の中には、
苦しくて、心の整理がつかず、今も当時のことや、亡くなられた方を
忘れられず、悲しみにくれている方がたくさんいます。
人は誰でも、答えのない悲しみを受け入れることは苦しくて辛いことです。
しかし、日本が一つになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に
必ず大きな幸せが待っていると信じています。だからこそ、日本中に届けます。
感動、勇気、そして笑顔を。
見せましょう、日本の底力、絆を。
我々、高校球児ができること、それは、全力で戦いぬき、最後まで諦めないことです。
今、野球ができることに感謝し、全身全霊で、正々堂々とプレーすることを誓います。

12年3月20日(
 この寒さ何日まで続くや春一番未だ吹かざる彼岸中日

(春一番・立春から春分の間に、その年に初めて吹く南寄りの強い風。
と云うことで昨日吹いた冷たい北風は、冬将軍の最後っぺ!でした。
関東地方で春一番が吹かなかった年は、1989年からの23年間で3回、今年で4回目です。
でも、春は必ず来ますし、もうそこまで来て足踏みをしてるはずです。)

12年3月19日(月)
 手も足も動かせぬゆへ寝たきりで社会を視ているメディアを通し

(私の行動は、3時間で往復出来る距離、範囲で月2回のみ。
介護タクシーを使えば距離は伸びますが、それとて3ヶ月に一度の
病院行きに限られてますから、通い慣れた道の風景を車中から見てるだけ。
従って私の情報収集は、テレビ、ネット、新聞で己の身体で感じる事は出来ません)

12年3月18日(
 女子ゴルフ中継を視るテレビより春告げ鳥の♪ホーホケキョ ケキョ

(レディスゴルフトーナメント最終日の模様を、テレビでイライラしながら観戦していたら、
そのイライラを癒して、とでも云いたげにウグイスが素晴らしい囀りを何度も何度も
聞かせてくれました。大会コースは鹿児島ですから一足早い春の訪れのようですね。

でも何でイライラしてたのか?ですって、それは今回も韓国勢の優勝、ましてや
5位迄の7人中5人が韓国プロですからねぇ。これで今年3戦して2敗です。
それも、20人程の韓国プロに10倍程の大和撫子が寄ってたかって敵わ
ないんですからイライラもしようと云うものです。アメリカでも物議を醸
してスポンサーが降りてしまい試合数が激減した経緯がありました。
そんな事にならないように、日本選手には頑張って欲しいものです)

12年3月17日(土)
  お彼岸のぼたもち談義に花の咲く、牡丹か萩か粒か漉しかと

(今日はお彼岸の入りで、雨の中女房殿はお墓ならぬお仏壇詣でに出掛けました。
が、仏さんにあげるの何にしようか?、から始まった相談がなかなか纏まらないところへ
ヘルパーさんが加わってのぼたもち談義となりました。春は牡丹に因んで牡丹餅を、秋は
萩に因んでお萩だ!、と云い張る私に女性陣から、お萩には黄粉や胡麻もあるけど?と
ややこしい話になったところで、じゃ最中にするは!で出掛けてゆきました)

12年3月16日(金)
 皺もなく顔色艶もよろしくてお若いですねと動けぬ我れに

(今日みえたお客さんのお世辞?です。お元気ですね、とも仰ってました。
が、動けないんですよ、動物なのに。)

12年3月15日(木)
 ○さん!とその都度呼ばれ介護受くうっとうしさに疲れを覚ゆ

(在宅でそれも我が家で私一人が介護を受けながら生活してるにも関わらず、
何をするにも先ずは○さん!から始まりますので閉口してます。
癖になってることをご本人は気付いてないんでしょうが、
サービス対象は私こと○一人ですから不思議です)

12年3月14日(水)
 世の中の動きの全てに腹の立つ寒さが未だ居座ることさへ

(こんなことが時々あります。
そして、いらつく己にまた腹が立ちます、
今日がそうでした。)

12年3月13日(火)
 応募条件(じょうけん)を無視せし歌集に呆れ果つNHKの介護短歌に

介護とは面白可笑しくほんわかと短歌
(うた)に詠むほど気楽にあらず

百首中三割強がボケ、認知、介護短歌に異常を読めり


(「NHK介護百人一首」に応募するも去年も今年もボツで少々気落ちしてますが、入選歌を
読んでみると、介護とは関係の無いとしか読めない歌や、応募条件(五七五七七に限る)を
無視した歌が多数あって、呆れています。それにしても「ボケ」の文字を詠い込んだ歌が
入選してるのには驚きです。もう一つ、それにしてもどうしてこうも、認知症の歌が多いん
でしょうか?。私には、認知をいいことに認知症患者の人権を玩んでる、としか思へませんが)

12年3月12日(月)
 テレビにて参院審議を視聴(みき)き終えどかっと覚える疲れに眠し

(最初は視るでもなく視ていましたが、自民党山本議員の田中防衛大臣追及劇?辺りから
面白くなってきて、身こそ乗り出しませんが耳をそばだてて聴いてしまいました。
少なくとも民放のコマーシャルをガンガン!聴かされるよりはよっぽど・・・。
虚しさを覚えましたが。)

12年3月11日(
 哀悼の黙祷捧ぐ両陛下の祈りとともに犠牲者の霊に

今にして三千有余の人々の行方しれざる惨事を憂ふ

忘れない忘れてなるかと東日本大震災
(しんさい)の3・11テレビに囚はる

この一年泣いて泣いて泣き抜いて未だ枯渇
(か)れざる涙を流す

臥す吾には被災者励ます微力さへ残らざるゆへひたすら祈る




(忘れもしない、あの3月11日がやってきました。
東京千代田区の国立劇場で行われた、政府主催の「東日本大震災一周年追悼式」を中心に、
朝からずーっとテレビに釘づけでした。それも、ずーっと涙腺を解放したままで、でした)

12年3月10日(土)
 不慣れなるヘルパーさんの痰引きにすっきりせぬままがまんに過ごす

(ベテランさんですが、何時もは看護師さんと一緒の時間帯に来てくれてますので、
痰引きのチャンスが余り無かった人が・・・独りぽっちで・・・お互い大変でした。)

12年3月9日(金)
 痰引くを無視しバイタル録る暴挙なせるナースに血圧あがる

(驚きました、そして腹が立ち、痰引きを中断してスピーチバルブを着けて
貰って一声!止めろ!、やがて呆れて物も云え・・・じゃなくって、申しました。
何時も5時きっかりに来てくれる「訪問入浴」です、今日は20分前から女房が痰を引き
始めましたが採りきれず、引き続き遣ってるところへコンニチハの挨拶だけで、脈は90
体温6度8分を採り、痰を上げる胸押しをしようとしてるのに、血圧を計ろうと腕にカフを
巻付けたところで止めさせました。貴女ほんとに看護師さん?。咽て大汗掻いて脈も早まり
胸押しまでしようとしてる患者のバイタルを録る愚かな彼女は、数字が欲しいだけだった?)

12年3月8日(木)
 車椅子ごと乗り上げて総体を計りしのちに着ぐるみ剥がる

千二百K
カロリー(せんにひゃく)の人工栄養(ツインナイン)が病み臥せる五二キロの体躯養ふ
せんにひゃくのツインナインに病み臥せる五十二キロの体躯預ける


(気切後は勿論、3年振りに体重を計ってきました。といっても着ぐるみで車椅子に乗ったまま
計って帰宅し、私をすっぽんぽんに剥いたものを車椅子ごと計って、総体から差し引いてOK。
3年前は55,9sでしたので、3sちょっと減ったことになりますが人工栄養って凄いですね。
ツインナイン=人工栄養名、入院中から数種を試しましたが、有難いことにこれが
お腹にぴったりで、何の問題も無く収まり、月、木の午後にはしっかりと出てくれます。)

12年3月7日(水)
 無駄を買ふ一等五億円(ごおく)のジャンボくじ夢としりつつその夢見んと

(止せばいいのにまた買っちゃいました。
買っても買っても当たりませんが、買わなきゃ百%当たらない、と。
当たったらですか?、ALS関係機関に寄付をします。これは夢ではなく本当です。)

12年3月6日(火)
 雪山に傷心癒しし友からの元気だ!メール届き安堵す

(弱音を吐かない友人ですから、これを読むときっと・・・・・。
彼は2年程の間に辛い!辛い!辛い!経験をしました。
どうしても、自分に置き換えて考えてしまいます。
的外れ!だったら、ご免なさい。)

12年3月5日(月)
 経管栄養(けいかん)の実技試験は次々と水を注ぎて吾が腑満たしぬ

休みなく二度繰り返し合格を貰ひほっとすヘルパーも吾も


(この度の「胃ろう」への栄養注入作業の講習及び実技試験は、計14人が受けて
くれてますが、講習後のテストは全員が合格し、先週からは実技試験が始まって
今日で8名さんが合格しました。あと6名ですが、実技は既に皆さんが、プロと
して経験を積んでる人達です、ましてや日頃使い慣れた器具で、お馴染みの患者
を試験台にしての受験ですから合格して当たり前でしょう。但し、これは飽く迄
も私専用の資格で、他の人のサービスに入る場合は、当該者で試験を受けて合格
する必要がある、と云うんですから正直呆れています。ヘルパーさんを虐めると
どのような結果が待っているか、ご存知ないか目を瞑ってるか、困ったものです)

12年3月4日(
 新聞に独居はじめし病友の覚悟を読むに不安のよぎる

他人
(ひと)様に二十四時間全介護されて生き抜く仕組み知りたし

強がりでなければよいがと想ひ馳す女房に甘え暮らせる我は


(新聞の声欄に載った、山口県・大神和子さんの投稿文を読んでの感想です。)
遂に昨年の6月13日、生活保護を受けて、独居に成功。人工呼吸器も装着した。
好きな時に自由に外出したり、買い物したり、人に会いに行ったりするのって楽しい。
当たり前の生活が出来る。自己責任が重い。私はやっと安住の地を見付けた。
24時間介助してくれる介助者に感謝している。生き抜いてALSの啓発に頑張りたい。

(24時間の給付と24時間365日のヘルパーさんが確保出来るんでしょうか?
私の今を考えると・・・・・、ちょっと心配です。)

12年3月3日(土)
 パソコンを操るオペナビ不調にてイラいらイラの極る今日も

オペナビを操る指の限界か考えるだにぞっと血の引く

五百円のスイッチひとつを取り替えてオペレートナビは生き返りたり


(パソコンでの文字打ち及び変換が益々悪くなってイライラのしどうしでしたが、
先日はオペレートナビの設定を替えてくれたりしましたのに、前のように
は動いてくれず、いよいよ来たのかと血の気の引く思いをしましたので、
ITボランティアさんに診て貰ったところ、指の疲労ならぬスイッチ
の疲労による不具合と、早速交換してくれてスムースになりました。
奇跡的に動く右手の中指には永遠に頑張ってくれるよう祈るようです)


12年3月2日(金)
 雨の降る木の芽起こしの春雨が乾きし心の潤ふまでに

(春雨じゃ濡れてゆこう!にしては冷たい雨だったようですが、明日はもう桃の節句です。
今年の冬は記録的な寒さに見舞われたせいか、巷の梅は大幅に遅れて咲き始め
たようですが、今日のこの雨を糧にして一気に咲き進むことでしょう。
そんな雨が、私にも降ってくれ〜!は、見果てぬ夢でした)

12年3月1日(木)
 ご機嫌は如何と問はれはてと吾の胸に質すに口ごもるのみ

(今月からサービスを終えた時点で、利用者(私)の機嫌を伺って記録する事になった、と
ヘルパーさんに訊かれましたが、・・・何と答えていいのやら?。ヘルパーさんの手前
最悪です!は悪いし、そうかと云って、いつも何時も好いですよ!はある筈ありません)

12年2月29日(水)
 春雪に打たれてみたく重装備なして踏みだす雪降る街へ

雪の積む街に繰り出す勢いを五センチほどの奴が阻みぬ




(雪と聞くと、嬉しくなってしまう変な爺さんですが、雪で遊んだ子供の頃の事を
身体が覚えていて騒ぐんだと思います。今日の雪はこの冬2回目、前回と違って
水っぽく重〜い雪で、8センチほどが見る見る積もり見る見る融けてゆきました。
そんな雪を身体で感じてみたいと出掛けましたが、立ち往生で終ってしまいました)

12年2月28日(火)
 止め処なく流るる涙の眼に沁みる泣きの涙か怒りのそれか

(どうしたものか?近頃めっきり涙もろくなったようで、じゃなくって、なりました。
歳のせいだろ!はご存知のとおりですが、ALSは情動のコントロールがし難く
なるんだそうで、困ったものですが、涙ばかりは留まるところを知りません)

12年2月27日(月)
 「資格」なき者は働くべからずとヘルパー虐めの経管栄養

丸二年事故なく勤めしヘルパーに胃ろうの<い>から講義す愚か

四時間の講義にペーパーテスト受け実技テストにパスは当然

ヘルパーに身柄を預く、信頼を絆に栄養注入受くる


(厚労省がとんでもない事をヘルパーさんに課しました。現在「胃ろう」への栄養注入作業を
遣ってるヘルパーさんに、4時間の講義を受けた後にペーパーテストを受け、合格者のみが
担当している「利用者」で、2回の実技テストを受け、合格した者のみが引き続いて作業を
してもよい。というものです。家族は勿論ボランティアさんが遣るのもフリーパスなのにです。
痰の吸引は勿論「胃ろう」でも!、
全ての責任は私に在る、との契約を結んでいるのにです。
お蔭で担当の看護師さん始めヘルパーさんが右往左往してますが、今日第1号合格者が出ました)

12年2月26日(
 積もり積む思ひの丈を語らんとスピーチバルブをとりつけ待ちぬ

待ち焦がる彼の女
(ひと)やうやく彼の君をつれて訪る笑顔伴ひ

ワイン酌み乾杯をなすお仲間に加はり駄弁る車椅子にて


(○○○ちゃんが○ーちゃんを伴って久し振りに来てくれました。
私は車椅子へ移っての参加でしたが、何年ぶりかのワイン3口が効きましたねぇ。
積もる話に花が咲いたのは云うまでもありませんが、心遣いには感謝感謝です。)

12年2月25日(土)
 寒いよと布団にくるまり汗をして剥がして寒さに震えまた着る

寒いよと暑い暑いを繰り返しメール二通を書けずに暮れし


(どうしたものか?寒いんです。冬なら当たり前だろ、は無しにして・・・。
布団を巻き付けるようにしてるとカーッ!と暑くなって剥がしてー!、の繰り返し。
特に痰の吸引時は汗を伴いますので大変です。多分?自律神経失調症だと思いますが。
そんなかんだで、予定した4通のメールを書けずに一日が暮れてしまいました。)

12年2月24日(金)
 利用者かヘルパーさんかの悩ましきケアマネさんの言ひくることは

利用者を知り尽くしてこそ利用者のケアープランを作れるものを


(利用者(この呼び方には馴染めません)にとってのケアマネさんとは?。
御方にとは言いませんが・・・・・、悩ましいことです。)

12年2月23日(木)
 春をよぶ梅のちらほら咲き初めてメジロふたつを遊ばせをりぬ



(ここには一羽しかいませんが、ずーっと上の方でしたのでトリミングて
写真の形を整えました。メジロは偶数で飛び回るんだそうで、二羽で
いるからといって決して番ではないと、野鳥の会会員から聞きました)

12年2月22日(水)
 冬枯れの光が丘公園(ひかりがおか)は寂として寒さに沈む鴉の声さへ

(久し振りの外出でした。山用の寝袋に包まって車椅子で光が丘公園を一巡りしてきましたが、
それでも寒かった!、と云うより冷たい風でした。なんせ布団に包まって温々と温室で
暮らしてますんで、寒さに対する抵抗力を失ったようです。でも!冬の雑木林はいいですよ)

12年2月21日(火)
 気切なしベッドに貼り付き暮らしきてけふで二年目ぼやき泣きつつ

(入院したのが10年1月13日、気切をしたのが21日で退院を怖々してきたのが
2月17日でした。あれから二年、半年間の鬱もどきを脱却した後に、有難う!は
勿論ですが、ぼやいたり、泣いたり、時には怒ったりしながらですが、沢山の皆さん
のお蔭で、いつもビクビクしながらも、大過なく今日を迎えることが出来ました。
ビクビクとは何の事?、ですか、それはちょっと大きな声では・・・です)

12年2月20日(月)
 おれ俺がわたし私に何故ならぬ心理学者に問ひたきものよ

母親の性
(さが)を手玉にとり詐欺(だま)す奴を育てしお人も母ぞ

俺おれに振り込む詐欺が様変わり代理に手渡すものに騙さる

寸分も疑ふ術を持たざりしお人は不思議と大金を持つ

ケータイを無くせば詐欺は無くなると想へどそれは無理難題ぞ


(「おれおれ詐欺」が「振り込め詐欺」にそして「手渡せ詐欺」となり、殆どが女性でそれも
善良な母や祖母と呼ばれてる方々が被害に遭われています、それも私なんかには考えられな
い程の大金をです。先日、我が練馬でも立て続けに2件あり2千万と3千万円ですからねぇ、
お気の毒様と云えばお気の毒様ですが、正直呆れています。何故?女性の私!私!詐欺犯は
居ないんでしょうか?、不思議ですね。ケータイさえ無かったら、成り立たない犯罪ですが)

12年2月19日(
 修繕のきかぬ五体をもてあます。心は春の予感に躍るに

(昨晩は氷点下を記録したそうですが、良く晴れて陽溜まりは春よ!
は、植木に水を撒いてた女房の声、暦では雨水、そろそろ雪が雨に替わる頃だそうですが、
日本海側の各地では、例年にない豪雪に襲われてるというのにです)

12年2月18日(土)
 鶏か卵が先か悩むごと普天間基地を囲む住宅

(田中防衛大臣の言動が、怒りや顰蹙をかって今注目を集めています。
その普天間基地ですが、私にはどうしても理解出来ない事があります。
それは、基地を住宅その他の建造物がびっしりと取り囲んでいる事です。
そこで、基地が先か!住宅が先か!の疑問が湧きました。
第二次世界大戦が日本の降伏で終わったのは、昭和20年8月15日でした。
連合軍が侵攻してきて進駐することになった当時、あれだけの建造物が在る筈も
無く、私の感では何にも無いか、田畑が広がってた処を連合軍が強制接収し、基地
を造築したものと思います。当然進駐軍人、軍属が居ますので、その人達を相手に商売
をしようと集まった人々が住み着き、基地で働く日本の人達も住み着いたものと思いますが、
不思議なのは、行政が煩い!危険!だと叫ばれてる基地周辺に建築許可を出しただろう事です。
まあ戦後の混乱期のどさくさに紛れて始まった事ですから、責任云々は追及出来ないでしょうが)

12年2月17日(金)
 忙しなく宅急便のピーンポンは受け取るこちらの都合を無視し

ハイハイと玄関に出し女房は不在通知手に怒りかえりく


(駐車事情やら、お忙しいのは分かってますが、ピーンポーンを二度鳴らしただけで
不在通知を置いて荷物を手にそそくさと引き返すんですから呆れます。どうせもう
一度来なきゃいけないんですから、留守ですよ!を聞いてからでも遅くないですよね)

12年2月16日(木)
 お通じと云う名の作業を笑顔でこなす看護師(あなた)のお蔭で今日も快適

(月木の週二回、ほんとうに有難うございます。<m(__)m>)

12年2月15日(水)
 宿命と承知はするも一日を廃痰作業に費やす悲哀

生きている証拠ですよと医師の目は笑みさえ湛え打つ手無しとも


(気管に穴を開けたところへ「カニューレ」(「日ごと日ごとに」10年7月21日(水)参照)
を挿し込んで中間辺りの風船で固定してますので、そ奴の刺激で痰、唾の分泌物が
多くなることは承知してますが、余りのことに大いに疲れました。カフマシーンや
ネブライザーを動員してのことですから尚更です。今日も訴えましたが、歌のとおりでした)

12年2月14日(火)
 キャンドルに灯とぼし俄かクリスチャン、今宵の彼女は何処に御座すや



(メル友からのバレンタインデーチョコならぬキャンドルが贈られてきました。
彼女はキャピキャピの独身ですから、本命は?・・・・・ゲスの勘繰りでした)

12年2月13日(月)
 茹で玉子ひとつ剥くのにあれこれとネットに姦しことにたまげし

(ネットって凄い!、ほんとに何でもありですね。
私が短歌に本腰を入れ始めた頃からお世話になった「ものぐさ短歌教室」へ、「茹で玉子の歌」
が投稿されたことから始まったことですが、過去にNHKの「ためしてガッテン」で放送された
「10秒で8個むけるワザ」を紹介された方がいらっしゃって、それが「茹でる前に殻に少し「ひび」
を入れる」だったものですから、それはちょっとと私が蕎麦屋で培った茹で方剥き方を披露しま
したところ、此処にもあそこにもあるとネットのサイトを紹介して下さる方が出てきました。
いやぁあります、あります!、それも殆どが動画でご自分の遣り方を披露なさっています。
たかが茹で玉子、されど茹で玉子ですね)

12年2月12日(
 <大喜利>につられて笑ふ吾の顔を撮らんと妻はカメラを捜す

(滅多に笑う事などない毎日ですので、たまには笑いたいものと「笑点」の「大喜利」を楽しんで
います。馬鹿げたお笑いと云えば怒られるかもしれませんが、思わず笑ってるようで、それを見た
女房が、カメラ!カメラ!と捜しまわってますが、瞬間的なことですから間に合いっこないですよ)

12年2月11日(
 あの日から十一日が来るたびに胸が苦しくなります今日も

(あの東日本大震災から11ヶ月が過ぎました。
今日は各地で黙祷が捧げられたとテレビニュースが報じています。
亡くなられた方が1万5848人に上り、今なお3305人の行方が分からない、
と聴くと心穏やかには居られません。黙祷)

12年2月10日(金)
 口パクの<ありがとさん>を読めるよに今からしっかり学んでください

(私は気管切開をしてますが、自発呼吸があり就寝時以外は呼吸器を着けずに生活しています。
とは言え、スピーチカニューレだけでは言葉を出せませんので、スピーチバルブを使います
がこれが曲者で、痰が絡んだりしてると声の調子が悪い上に苦しくって思うにまかせません。
そこで外してとなりますが、口パクを瞬時に理解してくれる人は殆どいなくて(妻を筆頭に)
同じ言葉を何度も云うことで精神的な苦痛を感じますので、それではと、文字板を使いまし
たが、これがまた曲者で、片っ端からお忘れになりますので呼吸器使用時以外は止めてます。
と呑気な事を云えるのは、此処ぞと云うところではスピーチバルブで話せる果報者だからです)

12年2月9日(木)
 フリージアは春の香りと彼(か)の女(ひと)の想ひを部屋に満たして清か



(普段から懇意にしてくれてる方が、ALS協会の方と一緒に写真の花を手土産に来てくれました。
チューリップの凛とした黄色は勿論、フリージアの芳香に一足早い春を嬉しく戴きました。)

12年2月8日(水)
 初メール届くに嬉しやうやくにパソコン操作覚えし親友(とも)

待ち焦がれ今か今かの来訪を予告すメールを読むに嬉しき


(来てくれる度に、パソコンやったら〜!と奨めていた事が実現しました。
多分、息子さんを先生に特訓をしたんでしょうが、その息子さん二人と一緒に
来てくれるとのこと、その知らせがメールで来たんですから二重の喜びです)

12年2月7日(火)
 ALS(やまひ)背負(しょ)ふ生きざま執筆(かく)に情けなやぼやきぼやきて泣きごとまでも

(この度ALSのケアブックに、このぼやき短歌を題材に一文を、との依頼を受け、
書くには書いたんですが・・・、なんとも情けないもので、送稿を逡巡しています。
どうせ書くんなら、明るく楽しく、と思いますが、それだと己に嘘を吐くことになります)

12年2月6日(月)
 あちこちの結露に悩みいきり立つにょうぼは加湿を忘れてござる

加湿器の吐き出す湯気の消え失せてやがて結露となりて還りく

過ぎたるはなんとやらとは言い得て妙、加湿し過ぎににょうぼは泣きぬ


(去年まで使ってた気化式の加湿器を、消耗部品の高値や清掃が面倒なので廃棄して。
この冬は、廉い(去年迄のフィルター6千円よりも廉い5千円)蒸気を立てる物を買って
フル稼働(24時間で12リットルを蒸発する)させてたら、外気に曝されてる窓ガラスや
壁に結露がぼたぼた!と垂れ落ちる程。床がびしょびしょで女房が大騒ぎしてますので、
(弱)設定にしましたら万事OK。湿度設定の無い廉物?は人手を要するということです)

12年2月5日(
 呼吸器ゆ入りくるものに咽せに咽せあれやこれやと眠らぬままに

(結果的にはホース内に溜まった水(結露)をお座成りに除去してた、だけの事てしたが、
4時過ぎから始まって7時前まで、女房も起き出してきてのあれやこれやとでした。
お蔭さんでその後はうとうとした程度で、スケジュールどおり8時に起こされました)

12年2月4日(土)
 めだか棲む池の面覆ふ氷(ひ)に跳ねし冬陽入りきて天井に揺る



(この写真を詠んだものです。
実物は細かく揺れてるんてすが・・・今日は立春、この光景ももうすぐ見られなくなります)

12年2月3日(金)
 福豆を口にす勇気のなきままに春を迎えんALS(やまい)とともに

(今年(元日以降)の練馬は随分とお寒うございます。去年と違って日中の最高気温が10℃を
下回った日が殆どで、最低気温も氷点下の日が20日もあって、我が家の池も凍りっ放しです。
その寒さも、暦の上では今日の節分でお別れ、明日からは春・・・とはいかないようですね)

12年2月2日(木)
 うつうつと押し来るものを吾がものになさぬ術なくうつうつとゐる

(こんな歌しか詠めない己が嫌!になりますが、日記ですので、ご容赦を)

12年2月1日(水)
 寒いねぇ、冬猛りたる如月の憂き世の寒さに心も凍ゆ

冬長けて空澄み亘る東京に吹き抜く風に雪の香りす


(今日がピーク、明日がピークと日本海側の大雪予報が、違う事なく記録的な積雪量と
報じています。何処も彼処も雪に埋まるほどの大雪、という事は、こちら関東平野は
水分を雪にして捨て、身軽になったカラッカラの冷たい風に覆われて、乾燥注意報の
発令となっているようです。それにしても、身も心も凍るほどの寒〜い冬ですね)

12年1月31日(火)
 胸や背の痛みを訴ったふお袋を見舞ふ術なく睦月尽日

(診察は勿論検査も色々受けたようですが、原因不明とかで大変な思いをしてるようです。
寒さが悪さをしてるのではとも思いますが、そう思いたくなる程の近年にない寒さです。
その寒さを運んできた一月も今日でお仕舞い、二月に入るともう4日は立春ですからね)

12年1月30日(月)
 研修の看護学生なぜ?なに?と吾のALSを学ぶに頼もし

怪我をせし度に看護をなしくれしナースに憧れいま三年生と


(国立看護大学の学生さんが、訪看センターの看護師さんの仕事ぶりを学ぼうと訪れました。
こちらは毎度毎度の事で慣れっこですが、今日の学生さんは積極的で、色々と質問をして
くれ、看護師を目指す動機も、何度もした怪我で世話を受けた、のでとユニークな方でした。)

12年1月29日(
 ぼんやりと何するでなく日曜を口もきかずにこの歌一首

(今日こそは!、と依頼を受けた原稿を書こうと構えたんですが、書き出しに躓いて
しまい、とうとう何一つ書かないままに夜を迎えてしまいました。スワッ大変!
今日の歌が出来ていません。と云う訳でこのような情けない歌になりました)

12年1月28日(土)
 豪雪に埋もるる郷に雪を掻くボランティアらの汗の耀(かがよ)

冬晴れの東京にゐて雪国の翁、媼に思ひ馳せ視る


(今年の冬は6年前の豪雪に匹敵する程の大雪になりそう、との予報どうりに
日本海側では悲鳴を上げる程の大雪が、住人の皆さんを苦しめてるようですが、
今日のニュースで雪掻きボランティアさんの活躍の様子も紹介してました。
住めば都とは云いますが、お年寄りの大雪掻きは宿命とは云え大変でしょうね)

12年1月27日(金)
 二秒かけカフマシーンにて送りこむ大気が痰満つ肺を膨張(はり)つむ

喀痰は一気呵成に放出すわけにはゆかぬカフマシーン嗚呼!


(カフマシーンその後)
医療職及び家族限定で、ヘルパーさんは操作出来ない決まりとかで、ここぞ、のタイミングで
使用出来ない嫌いがあります。折角ですので、採って欲しいタイミングで使えたら・・・、
と思うんですが、全てを女房に頼ることになりますので・・・・・困ったものです。
但し、空気を送り込んで肺を膨らますことで、機能保全が期待出来るんだそうです)

12年1月26日(木)
 東京の田舎に住まふ女房は独り有楽町へ行くに悩めり

新木場線
(しんきば)の東京メトロと騒ぎしに山手線にて 今着きました!

帰りこし妻は饒舌、宝塚ミュージカルメに酔ふてゐるらし


(11人の友人と連れだって、人生初の宝塚ミュージカル星組公演をSS席で
観てきた女房殿は、それでなくとも賑やかなのに、・・・・・ご想像にお任せします。)
(団体貸し切り券で、早い者勝ち、友人が朝の5時から並んでくれたお蔭のSS席とか)

12年1月25日(水)
 冬澄みし街の日陰に凍て雪の残る道ゆく車椅子にて

ぬくぬくの日向をえらびそぞろゆく雪のあしたの乾きし道を


(寒い一日でしたが良く晴れて穏やかでしたので、散歩と洒落こんできました。
陽の当らない処には氷状の雪が貼り付いてて危険!でしたが、その他は
カラカラに乾いてましたので、たっぷりと日向ぼっこを楽しんできました。)

12年1月24日(火)
 都心部に降りし大雪四センチをテレビ局らはトップに報ず

大雪と騒ぐ練馬に五センチの凍え残りしものが足とる




(予報がズバリ!と当たって大雪!が降りました。と云っても都心で4センチですから、
雪国の人は鼻で笑ってることでしょう。が、首都圏で2700件ものスリップ事故が
起きたと聞くと、雪に不慣れなドライバーが慌てふためいての事故でしょうが、
気象庁が、あんなに降る降ると注意を喚起してたんですからねぇ?)

12年1月23日(月)
 遅れ馳せとは云え実家へ新年の挨拶にゆく妻は嬉々とし

降り出ししだんべら雪に追い立てられて妻は帰りく寒い寒いと


(女房の実家行きは、去年のお盆以来でしたが、電車事故に阻まれて大幅に遅れたとかで、
大きなボタン雪が降りしきる9時過ぎに寒い!寒い!と帰ってきました)
(だんべら=出雲地方の方言で・ぼたん雪・のことです)

12年1月22日(
 白鵬の独り天下に引導を渡せぬ楽日の把瑠都関嗚呼

把瑠都関の笑顔が蒼き大相撲の救世主(メシア)となるや初場所優勝

大関の二場所目にして八勝の琴奨菊の前途を憂ふ


(大関把瑠都関一人が目立った初場所でしたが、千秋楽結びの一番で白鵬が意地を見せ付けました。
優勝インタビューで、上(横綱)を、それも今年中に、と意気軒昂ですが、正夢になりそうですね。
それに引き換え琴奨菊はいけません。楽日に勝ち越しを賭けるんですから、既に11勝を上げてる
日馬富士はさぞや取りにくかったことでしょう。当然のように琴奨菊が勝ちましたが、他の二番も
7勝7敗の力士が勝ってますが、相手は大勝ちしてるか大負けしてるかでおおいに白けました)

12年1月21日(土)
 ALS(なんびょう)に活きし証を遺さんと時分を越えて詠む短歌(うた)(かな)

(時分・適当な時期・時刻・好機、等々を云いますが、
ここは、私が刻一刻と使ってる時の流れ、と解釈して下さい)

12年1月20日(金)
 初雪の舞ひ落ち乾燥注意報解除されたる練馬の寒し

待望のお湿りとなる初雪を愛でる術なき我れはベッドに


(35日間連続の雨無し、乾燥注意報が今日の雨のち初雪で解除されました。
水捌けのよいところでは除雪するほど積もってたようですが、
カラッカラ!の解消が、何よりの贈り物でした)

12年1月19日(木)
 時がゆく過ぎゆくそれの音に添ひ吾が足音を聴きつつ歩まん

(どうぞご判読くださいますように)

12年1月18日(水)
 カニューレの交換ついでに肉芽採る、麻酔し止血処置などしつつ

痛みとか苦しきときはウインクで知らせなさいと医師の目笑う

身構えて息を殺して、手術せし医師の目見上げ有難うさん


(宿命とは云え、私にとって肉芽の発生ほど厄介なものはありません。
先日の「胃ろう」交換は、半年ごとのその時のみの我慢で済みますが、
気管に発生する肉芽は、息の通り道を塞いで言葉を発するのに、力を要し
たり不明瞭になったりしますので実に厄介なものです。今日のは、二週前の
交換時に、もう少し育てましょう、とのことで、今日の切除を待望してました)

12年1月17日(火)
 ストレスを溜め込むことのできなくてその都度吐き出しひんしゅくを買う

(ストレスとは?
・寒冷・外傷・精神的ショックなどによって起こる精神的緊張や、
生体内の非特異的な防衛反応。また、その要因となる刺激や状況。
だそうですが、処かまわず撒き散らかしちゃあいけませんね)

12年1月16日(月)
 取り換えし<胃ろう>やうやく落ち着くに時折り奔る神経痛に泣く

(困ったものです、やっと痛みが取れたと安堵しつつあった頃から、
胃ろうの周りで稲妻状の痛みが奔るようになりました。イ〜テッテェ!)

12年1月15日(
 カラカラの大気吸ひつつ臥せをれば身の裡までも・・・止めときましょう

(安定した冬型の気圧配置、とは普通云いませんが、この冬は早くから安定と云える程の
気圧配置が続いて日本海側では雪空模様が、太平洋側ではカラカラの冬晴れ模様が続い
ています。我が練馬もご多分に漏れず、12月14日に0,5ミリの雨が降ったっきりで、
異常乾燥注意報が今日まで出ずっぱりです。身も心もが乾き切ってまたまたの愚痴です)

12年1月14日(土)
 孫娘(まご)からの嬉しき知らせを噛み締める真坂まさかの入試合格

ベッド背負
(しょ)ひ活きてる爺にも喜びを分けてくれゐし孫娘(まご)に逢ひたし

(公立の中高一貫教育校をひょんな事から受けることになったので、と慌てて塾へ行ったら
余りにもレベルが高いので、と親は期待してないとも聞いてましたが、「作文は自信あった
けどほかは全部駄目だった!」のに受かっちゃった!んだそうで、これからが大変でしょう)

12年1月13日(金)
 いとまごい述べむとわざわざ来て呉れしヘルパーさんを涙で送別(おく)

介護とふ仕事に疲れしばらくを休むと若きヘルパーさんは


(嬉しくてやがて寂しき別れかな・彼女は訪問入浴のスタッフとして永いこと来てくれてましたが、
この度、退社して介護の仕事から離れる、ことにしましたのでと態々挨拶に来てくれました。
良くやってくれ、良く気の付く10年選手だっただけに、惜しいの一言です。これが
寿退社であれば万々歳ですが、介護の世界から離れると聞くと寂しい限りです)


12年1月12日(木)
 三時間このひとコマが空白で妻の休日尻切れとんぼ

(今日木曜日は女房殿の休日で、自分の為に24時間自由に使える事になってましたが、
どうしたものか?去年の夏以降16時〜19時のヘルパーさんが定着してくれないで、
ポッカリと穴が空いたままです。出掛けても4時迄に帰るんですから、半端ですよね)

 殆どを眠れぬままに夜の明けて胃ろうの痛みに泣き言ばかり

(昨夜は酷い時間を過ごしてしまいました。胃ろうを中心に半径5センチがジーンと痛み続け、
呼吸で腹が上下する度にズキンズキン!と痛んで「痛み止め」を2度も服んだのにですから
参りました。今日夕方になってやっと治まり始めましたので、もう大丈夫だと思いたいです)

12年1月11日(水)
 胃ろう奴の交換をなす痛みには耐えるに待たさる時間の苦痛

胃の中を内視鏡にて覗きつつ胃ろう引き抜く名医の怪力

序でにと肉芽を切除しくれしも痛みをみやげになせとつれなし

帰りきてふっと息つき思ひ馳す、半年先の痛み苦痛に


(半年ごとにしなければならない「胃ろう」交換を、主治医病院では予診を義務付けられ
ましたので、勘弁してよ!と今回から新病院で遣って貰うことになり、新しい苦痛を
味わってきました。従来は胃をレントゲンで透視しながらでしたが、今回の病院では、
内視鏡で胃の内部を視ながらの交換で、従来のと比べると随分と大変な施術でした。
今日は初の鼻からでしたが次回は口から挿入して、苦痛の度合いを比べてみます。)

12年1月10日(火)
 去年(こぞ)の事と水に流すにその余り自死三万人(さんまん)は重〜く沈みぬ

(経済大国を自認する我が日本に、去年も自殺者が3万513人と、14年連続で
3万人を超えたと10日警察庁が発表しました。重〜い重い!数字です。)

12年1月9日(
 松明けも成人の日も蚊帳の外、吾はひたすらにベッドを背負ふ

(松が明けて、さあ!と思ったら成人の日でお休み。明日からは本格的に始動する筈ですが。
それにつけても私は・・・何やってんでしょうね)
(成人の日・今年の新成人は122万人だそうですが、最盛期?の約半数に落ち込み
留まるところをしりません。まさか!僕、私未だ大人になるの嫌だ!って、19歳で
留年してる若者が、居る筈ありませんね!。少子化への加速が危惧されています。)

12年1月8日(
 痰引きに吸引機またネプライザー、カフマシーンめも呻ってござる

(今日はどうしたものか?透明で粘っこいのが気管にへばり付いてなかなか採れません。
一日中痰採りしてたような、新加湿器でバッチリ湿度は60%を確保してるんですが)

12年1月7日(土)
 女房は好かぬお粥の代はりにと菜飯を炊きぬ正月七日

(正月七日は七草粥を、は今でもスーパーにセットが売られてるところをみると、
細々ながら続いてる正月行事の一つですが、私が食べなくなってからは炊かな
くなってましたが、今日は大根の葉の菜飯を作って食べてました。お見事!)

12年1月6日(金)
 たんねんに一枚一枚読みかへし賀状の主の今に想ひを

(年賀状は昨日をもって終わったようで、6日の今日は一枚も届かず仕舞ひでした。
そこで、一枚一枚を丹念に読み、見返して、何らかのメッセージを受け取りました)


12年1月5日(木)
 昨晩の疲れかそれとも肺炎か七度六分の熱に脅える

歯痛また腰の痛みも加はりて薬など服む正月よああ


(年初だというのにこれですからねぇ、この先が思い遣られます。)
(5日21時現在、ブァファリン効果かほぼ治まりました)


12年1月4日(水)
 深夜二時押すに鳴らざる呼び鈴を祈るがに押す耳を欹(そばだ)

三時、四時、時を追ふごと溜まりゆく痰に呼吸を妨げられて

息を止め警報音を鳴らさんと気張るも負けてそっと息する

五時半に吸えず吐けずの苦しみに耐えゐる耳にタイヘンダッ!と

ゴメンネ!の声が駆けつけテキパキの吸引処置に死に損なひぬ


(またやっちゃいました、女房の泊まり番で呼び鈴は枕元に置いていた筈なのに、鳴りません。
寝る為の最後の作業が呼び鈴のチェックですが、昨晩も確実に鳴るのを聴いて、お休み!
でしたので、真坂!まさか!と慌てました。警報音がタイヘンダッ!タイヘンダッ!
タイヘンダッ!(電子音ですが実際にこう聞こえます)と叫び出したところで、
気がついてくれ事なきを得ましたが、疲れて熟睡してたんで無理もない話です。
それにしても昨晩の3時間半は、辛くて、辛ら〜〜〜い、辛い!時間でした)
(当の呼び鈴は、点検し電池を交換して今晩に備えています)

12年1月3日(火)
 箱根路を駆け往く若きら押し並べて苦渋にゆがむ修行僧ごと

若きらはタスキ継ぐ毎倒れこむ、挙りて約束果たすがごとく

(い)って復(こ)いだけに箱根路規制なし大学駅伝正月をゆく

(大学三大駅伝(出雲駅伝、全日本大学駅伝)の一つ第88回箱根駅伝が2日3日に亘って
東京大手町、箱根芦ノ湖間の往復コースで行われ、東洋大が大会記録を大幅に更新して
総合優勝を飾りました。今年も復路で東洋大の優勝が見えたところでNHKのお笑いに
チャンネルを替えましたが、観戦してて気になるのがタスキを渡すと同時に倒れ込むこと、
箱根の坂なら理解出来ますが、距離はハーフマラソン程てすから何故?となります。
まあお正月のお楽しみですから目くじらたてることはないんでしょうが)

12年1月2日(
 奥方についで姉上そしてけふご母堂までをも亡くしし友よ

(かける言葉に窮して・・・
ほんの二年ほどの間にですからねぇ、心中如何程のものか察するに余りあります。
ご愁傷様  合掌)

12年1月1日(
 おはよう!とベッドに起こさる元旦は目出度くもあり目出度くもなし

各々の賀状に知るはご家族と健やかにして越年されしを

年玉にしては正月元日に震度
とは手荒なことを

元日と云えど訪ひこし息子には初仕事とふ修繕たのむ

かにかくも正月元日暮れゆきてベッドに目を閉ず初夢見んと



(兎にも角にも、新しい年、2012年が、平成二十四年、が奔り始めました。
皆様におかれましては、幸せ多い一年であられればと祈念申し上げます)



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